□うれしいにきまってる。
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今日は俺の誕生日。毎年つぐみから貰う微妙なプレゼントは少し(いやかなり)楽しみしていたりする。

「……本当にお前は」

だからその誕生日にうちに来るというつぐみと少しでも長くいる為に仕事ほったらかして急いで帰ってきたというのに、今現在、当の本人は寝室に立て籠り中。もちろん喧嘩してるわけでもないんだが、『ちょっと待ってて』と言ったきりそれから一向に出てきやしない。これじゃ早く帰ってきた意味ないじゃねぇかと待つのにも飽き、もういいだろとドアを開けて驚いた。
丁度タイミング良く出てこようとしたつぐみとぶつかった。だけど真っ白なエプロンが視界に入り、そんでそのあとすぐ気が付いた。

は、はだかじゃねぇか……!

そう、なんとつぐみは裸の上にエプロンをした、俗に言う、『裸エプロン』姿だった。まぁこいつは確かに時々とんでもないことを言うやつではあるが、やることも割ととんでもないんじゃないかとこの予想出来なかったつぐみの姿に俺の思考は一瞬途切れ、少しまあ邪険というか、正視出来ないでそっけなくなってしまったのはしょうがないだろうと思う。しかも、しかもだ。

「……つまりお前が、ってことでいいんだよな?」

着替えるとごねるつぐみをそのまま押して寝室のベッドの上へと強引に座らせる。ご丁寧に首に巻いてある赤いリボンに察しもいって、指先でちょいちょいと揺らしてやれば、そのリボンみたいに真っ赤になるのがかわいい……てかお前が進んでこんな格好してんのに今更照れんなよと思わないまでもないけど。

「え、えーと、ユウにいちゃんうれしい……?」

質問は質問で返された。でもだからといって「あー嬉しいよ、最高だお前」なんて答えた日にゃあきっとまた「えっち」だのなんだのと言われる予想はつく。しかし正直に言わないとまた拗ねて着替えるとかも言われたくないなと考えて結局は。

「お前がくれるもんはなんでも嬉しい」

「ほんと?」

探る瞳で不安そうに見上げてくるが、その格好のせいで妙にいかがわしい。そんで片側だけ落としたエプロンの肩紐がまたやらしい。これ、誘ってるってことでいいんだよな。単にこの格好自体がプレゼントでそれことこれは別とかないよなと、俺はしばし理性を総動員し考えて、けどすぐに「ならよかったぁ」と向けられたふにゃんとした笑顔と、くったりと力の抜けた柔らかそうな身体ににぷつんと、何かがぷつんと。

「ふぁっ!ゆ……ぃちゃ、きゅうに、やんっ」

エプロンの下に手を入れて、さっき少しだけ触れたそこに再び触れる。すると入り口辺り、ぬるんともう溢れ出してるそこがたまんないくらいエロくて、ぎゅって、なすがままにされながらも声を耐えてるつぐみを見て……ああほんとやばい。本気で無理。

「……悪い、すぐ、挿れたい」

「そ、待っ、きゃ」

くるんとうつ伏せにつぐみの身体をひっくり返す。するとぷるんとした桃みたいなおしりと、腰に揺れてるエプロンの紐が揺れなんつー視界の暴力だよと思いつつ、少し曲がって結ばれたちょうちょ結びもかわいくて我慢なんてもう出来ない。誕生日だからいいよなって勝手な解釈も加えつつ、細い腰を持ち上げ堅く張りつめた自身をあてがってもう、一気に。

「ぁあっっ!!!」

ほとんど慣らしてないそこに埋め込めば、びくんってつぐみの身体が跳ねてがくんと立ててたつぐみの腕は畳まれて、くぐもった声がシーツの隙間から聞こえてくる。自然突き出されるしりの丸み。白いリボンの結ばれたエプロンの紐により、強調される細い腰。くぼんだ背筋が綺麗な曲線を描いてああこれ、止めらんねぇかもと、つぐみの身体を思いやることが難しいんじゃないかって内心焦る。

「……ほんとに悪い。でも『今日は』いっぱいもらっていいか?」

随分ズルい言い回しだと自分でも思う。つぐみの気持ちを自分のいいように解釈するなんて大人のくせにやり方が卑怯だとも思う。でも挿れたまま屈んでつぐみの横に肘ついて、懇願するみたいに囁けばすでに目を潤ませてる瞳が見えて。

「『今日は』、とくべつかもだけど、でも、いいんだもん。ユウにいちゃんがわたしのとくべつだから、いっぱいしてくれるのわたしすごく、うれしいから」

だからいっぱい、もらってください。

少し乱れた呼吸ではにかみながら言われてしまえばつぐみが愛しくてしょうがなくなって、ほんとに俺つぐみが好きで好きでたまんなくてどうしようもないとしかもう、それしか、考えられない。

「ん……いっぱい、もらう」

廻した手でつぐみの顔を持ち上げる。唇を重ねて咥内で互いの唾液を混ぜ合わしながら、止まっていた腰を少しづつまた動かせば耳じゃなく直接頭の中に響くような、色っぽくていやらしい声が聞こえる。すごく気持ちいいって俺も、つぐみも全身が、言ってる。






最強に好みな裸エプロン






あのね、おたんじょうびおめでとう。

なんだよ、いきなり。

また一年、そばにいてね?

……なんならもう一回くっつくか?

もう、ゆうにいちゃんてほんとえっち

誰のせいでえっちだと思ってんだよ、ばーか

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