IFについて-[見解.考察]

□嘘と真実と裏切りと
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◆夢研究その1 

私は今、ノートを手に取りシャープペンシルを動かしている。こうして夢を日記に書き興すのは実に何日ぶりのことだろう。
私は物心着いた頃から自然と自分の見た夢を深く記憶できるようになっていた。何故このような能力が目覚めたのか解らない。元から、そのような素質を持っていたのか或いは、見ず知らずの何者かにコントロールされ「書け」と強要されているのか、それともこんな能力を秘めていた私自体が異常だったのか。何故私の夢には必ずしも『五感』を感じとることができるのか。感受性に優れている?
健常者の人間が誰しも与えられた「味覚」「嗅覚」「聴覚」「視覚」「触覚」それに1つプラスして「痛覚」までもが…。食べ物を口にすれば「美味しい」と感じ空腹感も満たされ、鼻も現実と同じような匂いを感じられ、両耳は人の話し声や車の走る音、学校内での「キーンコーン カーンコーン」という馴染みのチャイム音、本や教科書などを開く音と何からなにまで現実の音と大差ない。
左右の目で見る景色や、その手に触れた物の感触まで全てが現実のものと等しく同じだ。

私の夢には、学生時代での生徒や教師らが度々登場するのだが、皆当時の頃と変わらぬ姿のままで顔を見た瞬間、誰が誰だか1目で分かってしまう。本当に何もかもが同じなのだ。まるでクローンか、ドッペルゲンガーのように。
こんなことを言えば信じ難い話だと嘲笑れるだろうが、私は夢の中に出てくる人達と、これまたこちらの世界と同様『会話』ができる。話のキャッチボール(受け答え)が可能なのだ。それだけではなく、それぞれの夢の場面に合わせて対応できたり気付いたら何の違和感もなく極自然とその場に馴染んでいる。まるで今、自分がそこにいることが当たり前だというように。
こう言っちゃ不気味がられるのもある意味仕方ないが、『夢の中でもう1人の私が存在し、現実世界の私と同様呼吸をし生きているのなら、こちら側で眠ったまま息をしているのは誰なんだろう?』
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