剣の世界

□第2章ビーター
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このデスゲームが始まって約一ヶ月、はじまりの街で現実世界の顔となったクラインと別れて数週間がたった。 俺は今、キリトとともに第1層迷宮区内でレベリングを続けている。
そしてこのゲームがはじまってからもう死者は2000人を超えた。この死者の半分が自殺だったという。
だが今まで平和の中で生きてきた人達が急にこの世界の死が現実世界の死だと理解出来ず、いや、認めたくなかったのだろう。そして死こそが開放される唯一の方法と信じての飛び降り自殺...外に出てもモンスターの姿を見て尻込みして動けずいる奴らがほとんどだった。

「おいソーマ帰るぞ」

『あぁ、悪ぃキリト今行く。』

レベリング終了
ソーマ Lv.21
キリト Lv.20
正直今のレベルならこの階層に敵はいないだろうボスを覗いて。 俺達はβテスターとしてレベリングに適した狩場を他のプレイヤーが来るまで狩り、移動し狩りの繰り返しでレベルを上げ続けた。
俺はこの世界である人に聞かないと行けないことがある。
そしてようやく、迷宮区前の街でボス攻略会議が行われる。

「やぁ、みんな今日は俺の呼びかけに集まってくれてありがとう! 俺はディアベル、職業は気持ち的にナイトやってます。」

「ジョブシステムなんてないだろ〜」

「なんだよ〜」

など笑い混じりの野次が聞こえてくる。

「今日、俺達のパーティーが迷宮区の最上階でボスの部屋を見つけた」

この一言で周りの空気が一転真剣なものに変わる。

「まずはボスには複数のパーティーを組んでレイドを作り戦うからまずはパーティーを作ってくれ。」

この言葉に俺とキリトは苦笑いしていた。第一に俺とキリトはソロであり友達が多い方でもない。周りのパーティーはもう人数がいっぱいで入れるスキもなく、俺とキリトはもう一人あぶれた子を誘いにいった。

『やぁ君もあぶれたの?』

「違う、周りがみんなお仲間だったから遠慮しただけ。」

『そうか、それは俺の勘違いだった謝るよ。ゴメン、ところで君さえよければ俺達とパーティー組まないか?』

「えぇいいわよ。」

『(Asuna...アスナか)じゃあ決まりだなよろしく。』

「頼みに行くのに俺は必要だったのか?」

『まぁいいじゃないかOKもらったんだし。』

「じゃあみんなパーティーを組めたみたいだな。 じゃあこれか「ちょっと待ってんかー!」

「わいはキバオウゆうもんや。ここにいる奴らの中に今まで死んでいった2000人に詫び入れなアカンやつがおるはずや!」

「キバオウさん、それはβテスターの事を言っておられるんですか。」

「当たり前やんけ! こんクソゲームが始まった瞬間β上がりどもは初心者捨ててモロイ狩場やボロいクエスト独り占めして自分だけポンポン強なって、そいつら全員土下座させて溜め込んだ金とアイテムを差し出してもらわな、パーティーメンバーとして命は預けれんし預かれん!」

俺はこのキバオウとかいう男が言ってることは正しいとは思わなかった現に死んでいった2000人の内の半分は自殺出しそれはβテスターでもカウンセラーとかでは無いし止められるようなことでは無い。
モンスターに慣れる前に初心者がモンスター相手に焦って自滅もあった。
それは初心者がモンスターに慣れるまで面倒を見るのはβテスターであろうと負担が大きく命の危険もある。
もしそれで誰か死んでしまった場合そのβテスターに責任を押し付ける様な形になってしまう。 それでもいいなんていうお人好しはβテスターじゃなくてもそうそういるもんじゃない。
それを数もそんなに多い方でもないβテスターに求めるなんて馬鹿げてる。 そもそも攻略ブックを配布してる奴らもいるわけだから情報は手に入るはずなのに何故そこまでβテスターを憎むのか?俺はいてもたってもいられなくなり立ち上がった。
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