剣の世界
□第4章 青眼の悪魔
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「はぁはぁはぁ、今のがこの層のボスなの?」
『あぁ、そうだろうな。 恐らく武器はあの大剣のみだが特殊攻撃ありの相手だろうな。』
「対処法として壁のメンバーが10人ほど欲しいな。」
俺たちはボス部屋を出たあと、ポップするモンスター達を横目にひたすらに安全圏まで走った。
ぐぅぅぅぅ〜
とキリトと俺の腹がなった。
「じゃあ、お昼にしよっか。」
『あ、俺弁当ないから帰るわ。』
「私、お弁当沢山作ったから一緒に食べましょう。」
『お!マジか、そりゃ助かる。』
アスナが作ったサンドイッチを頬張り、この味を出すのに苦労したこと、醤油とうの味の作り方を教えて貰っていると、安全エリアに入ってくる人影が複数見えた。
『誰だ!』
「おお!ソーマじゃねぇか!キリトも一緒か!で隣にいるのは....あ..あ..アスナさん!? 」
キリトの隣にいるアスナをみてクラインとそのギルド〈風林火山〉のメンバーはアスナと一言話そうと必死になっている。
〘あぁ、きっと有名人のボディガードってこんな感じなんだろうなぁ〜 〙
とか思いながら見ていた。
「全く、いつもお前はソロだからよぉ、心配してたんだぜ。 そしたらこんな可愛い子連れてるしよ。まったく隅に置けねぇなぁソーマ!」
『何か勘違いしてるなクライン...俺がアスナを誘った訳じゃねぇ! この2人がボス部屋の前でラブラブしてたとこを偶然見ただけだ!』
「なぁ!ソーマ覚えとけよ...」
キリトとアスナに思い切り睨まれながら笑っているソーマをみてクラインは
うわぁアイツスゲェメンタルしてるな。と思ったようです。
そうこうしてると、また安全エリアに入ってくる複数の人影が見えた。 列をなし統率の取れた動きで安全エリア内に入ってくる。
「休め!」
先頭に立ついかにもリーダーです!という感じの男が言うと後ろの人達は倒れ込むようにその場に崩れる。
「あれは、軍の連中か!」
『軍?下層エリアを占拠している連中が何で最前線に?』
「最近、内部での揉め事で前線に人材を送ることになったそうだけど、こんなに早く来るなんて。」
そんな話をしているとリーダーらしき男がこちらに向かってくる。
「君たちはこの先も探索済みなのかね?」
『あぁ、ボス部屋の前まではマッピングしてある。』
「ならば、そのマップデータを提供してもらおうか。」
当たり前のようにマップデータを渡せと言ってきたことに俺たちは唖然としていた。
「タダで提供しろってんのか!」
とクラインが叫ぶと
「我々は全プレーヤーの解放のために戦っているのだ!それは当然の義務であろう!」
『はぁ〜、横暴にも程があるぜ、まったく、アンタら攻略自体に参加してたのは一年前だろ!そんな奴らがこんな所に来られても迷惑だ!』
「なんだと!我々は全プレーヤーのために戦ってるのだ!それを迷惑だと言うのか!」
『あぁそうさ!一年も前線から離れてんのになんだ!テメェらも死にたくないんだろ!』
「もうやめとけ!」
俺たちの口論はキリトに遮られた。
「マップデータなら渡す」
「けどよぉキリト、マッピングの苦労を考えても「マップデータで商売する気は無いよ」
キリトの発言にすかさずクラインが言うがキリトに言い返される。
「協力感謝する」
『まったくここまで感謝の念を感じれねぇ返事は初めてだよ!』
俺の嫌味に顔をしかめながら軍の連中はさって行った。