剣の世界

□第1章SAO開幕
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しばらく狩りを続けていると

「もうこんな時間か」

『ん?どうしたんだクライン』

「いや、そろそろ飯にしてよ、それからまたログインしようと思っててな、5時半にアツアツのピザを予約済みなんだよ」

『そっか、じゃあまたなクライン』

「おう、あとなんだ、飯くってからよ、俺、他のゲームで知り合った仲間と落ち合うつもりなんだ。もし良かったらそいつらともフレンド登録してやってくれねぇか?」

『あ、ぁぁうん...』

クラインの申し出に対してキリトと俺は顔見合わせ互いにうつむく。その様子を見てクラインも察したのか

「いやいや無理にとは言わねぇ、まぁイイヤツばっかだから、またあった時に紹介してやるよ。んじゃまたな、このお礼はいつか必ず精神的に!」

とログアウトしていくはずだった。 しかし目の前のクラインは今メニュー画面を開いて顔をしかめている。

『どうしたクライン、ログアウトの方法がわからねぇとか言うんじゃねぇだろうなww』

「いや、そうじゃねぇんだけど、ないんだよログアウトボタンが」

「はぁ、そんなわけないだろ」

キリトと俺は顔を見合わせ確認してみると

「なぁ、ねぇだろ」

「あぁ、無いな」

『だけどよ、ログアウトできないなんて、こんな致命的なミス普通すぐプレイヤー全員強制ログアウトさせて修正しなきゃいけないほどのもんなのに何でアナウンスの一つもねぇんだ?』

確かにそうであるログアウトできないなんて、これからのゲーム運営にも関わるミスにアナウンス一つ無いなんてとてつもなく不自然である

そのまま時間は過ぎていきクラインが

「俺様の照りマヨピザとジンジャーエールがぁぁぁ」

と嘆いていたがそんなことよりもログアウトできないと言う事が俺には不安しかなかった。その時、以前茅場さんから聞いた言葉を思い出した。

「私は私の作った世界の中で本当に人が生きていて欲しい 」

と言っていたのを思い出した その時、突然目の前が青い壁で覆われた。 これはβテストの時に感じた感覚、転移の感覚であるが、まだ初期ステータスで転移結晶の様な高額アイテムを買う余裕は無いので持っていなかった為これが強制的な物であるとすぐにわかった。

転移した先ははじまりの街、黒鉄宮前の広場。そして転移させられたのは俺だけではなかった。
すぐさま付近にキリトとクラインが飛ばされてきてこの状況を整理しようと必死になっているのがわかる。 そして俺が思った事がまさか現実になろうとは思わなかった。
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