剣の世界
□第2章ビーター
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『お疲れ様。キリト、アスナ』
「あぁソーマこそ疲れたんじゃないのか。」
俺は今キリトとボスの後の他愛ない話をしていた。
「素晴らしい剣技だった。Congratulationこの勝利はあんた達のもんだ!」
声をかけてきたのは、攻略会議の時にいた黒人の大男、エギルと言う名前らしい。
「すごかったぞー!」
「よっ、最強の剣士」
など皆が俺達を称える言葉をかける中一つの怒号が響いた。
「なんでや!なんでディアベルはんを見殺しにしたんや!」
「見殺しなんて、そんな...」
「お前はボスの攻撃知っとたやないか! その情報をみんなに伝えてればディアベルはんは死なずにすんだんや!」
その言葉に俺達は黙ってしまう。
そんな俺達2人を見てキバオウの取り巻きは
「あいつらはβテスターだ!だからボスの攻撃パターンも知ってたし、取り巻きの楽な倒し方も知ってたんだ!」
とまでいう始末。 さっきまで散々、褒め言葉や賞賛の声を響かせていた奴らでさえ今は疑いの目線と憎しみ憎悪などの目線でこちらを見てくる。
キバオウとその取り巻きたちはだんだんとヒートアップしていき
「まだいるんだろ!βテスターども! 出てこいよ!」
と周りまで疑い出した。
「クはははははは」
キリトが突然笑い出したのに皆注目する。
「俺を他のβテスターどもと一緒にされちゃ困るな。他のβテスターどもはレベリングの仕方もわからない素人ばかりの雑魚だったからな。」
「何やと〜」
「まだボスと戦えたあんたらの方がまだマシさ。俺はβテスト時に誰も到着できてない様な階層まで到着した。ボスの刀スキルを知っていたのは、上の階層で刀を使うモンスターと戦ったからだ。」
「何やねんそれ! そんなんチートやんけ!チーターや!」
「βのチーターだからビーターだ!」
「あはははは、ビーターかいい呼び名だな。そうだ俺はビーターだこれからは元テスターごときと一緒にしないでもらいたいね。」
そう言うとおそらくラストアタックボーナスである漆黒のコートを羽織りキリトは歩いていく。
キリトが去ったあと、その言葉の矛先は俺に向くことになった。
そう、汚れ役を演じるのはソロの役目だどう思われたっていい。
言いたいことを言ってやろうと思った。
「お前もビーター何だろ!何とか言えよ!」
『ごちゃごちゃうるせぇな! テメェらさっきまで俺とキリトのこと英雄だとかなんとか言ってたクセによぉ、俺はテメェら見てぇな薄っぺらい奴らが1番嫌いなんだよ! ビーターでも何でも言いやがれ! テメェらみたいな奴らと一緒にされるより百倍ましだ!』
俺は言いたいことが言えたしもう行こうと次の階層へと続く階段を登っていた。
「待って!」
『ん?』
「あなた私の名前呼んだよね。 ドコで知ったの?」
『あぁ。名前ね。自分の目線の左上くらいに自分の以外にもう1本HPゲージがあるだろそこに書いてたんだけど、読み方違った?』
「あはは、こんな近くに書いてあったんだ、それでソーマこれがあなたの名前?」
『あぁよろしくなアスナ。 あと、さっきの奴、キリトってんだけど、アイツさワザと汚れ役を演じてやがったんだ。 だからホントはイイヤツなんだよ。 だから次あったら仲良くしてやってくれよな。 じゃあ行くわ。 まだなアスナ!』
俺はそう言って第2層へとむかった。
第2章ビーターend