剣の世界

□第1章SAO開幕
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ここに集められたのは俺達3人だけではなく、初回盤を買った一万人のプレイヤー全員が強制的に転移させられたのだ。

「なんだよ、これでログアウトできるのか!」

「なんだよ謝罪なら早くしろよ」

などの野次が聞こえるが俺にはどうでもいい。俺が唯一尊敬した人、天才・茅場昌彦 あの人がかつて想像した世界がこの鋼鉄の城だったらという一つの仮説が頭に浮かんだが、それはないと頭言い聞かせた。 しかしその仮説を事実に変えるまでにそう時間はかからなかった。

空が急に赤く染まり大観衆の目の前に2メートルはゆうに超えるであろう大きなローブを羽織ったアバターがたっていた。あれはおそらくGM(ゲームマスター)のアバターであろう。

「諸君らは、もう気づいているだろうがログアウトボタンが消滅しているのは不具合などでは無い。これがソードアートオンライン本来の仕様である」

ざわざわ...
ざわざわ...
と周りのギャラリーがざわつくなかGMは話を続ける。

「すなわち、この世界が君達にとってのもう一つの現実でありこの世界で死ねば君達の本体の脳をナーヴギアによって破壊し世界から永久退場してもらうことになる」

その一言で会場のざわめきが消えみな唖然としている。

「ナーヴギアが周りの人間によって外されそうになった時も同じ様に脳を破壊する。 警告を無視してナーヴギアを外そうとした者達213名が現実世界及びアインクラッドから永久退場することになった。』

「俺は信じねぇぞ、そんなこと!」

クラインの声が無情にも響く、その怒りも混ざった声とは裏腹に無機質な声が響く

「これは私からのプレゼントだストレージを確認してくれたまえ。」
プレゼントと言う言葉に俺は一瞬装備か何かと期待をしたがストレージにあったのは[手鏡]と書かれた文字それをアイテム化してのぞき込んでみると、また青い光に包まれた。青い光が去ったあともう1度鏡をのぞき込んで見ると

『なんだよ!これ!』

そこに写ったのは紛れもない現実世界の俺の顔だった。最初は混乱しそうになったがナーヴギアは顔全体を覆っているので信号素子によって顔の形などを把握するのは容易なことだし、体格はキャリブレーションだと思う。

「諸君らは、何故?と思っているのだろう、何故私は。SAO及びナーヴギア開発者、茅場昌彦はこんなことをしたのか? これは大規模なテロなのか? あるいは身代金目的の誘拐事件なのか?と」

「私の目的はそのどちらでもない。それどころか、今の私は、すでに一切の目的も、理由も持たない。なぜなら....この状況こそが、私の最終的な目的だからだ。この世界を創り出し、鑑賞するためにのみ私はナーヴギアを、SAOを造った。そして今全ては達成せしめられた。そして諸君らがこのゲームから開放される時はアインクラッド全100層をクリアしなければならない。以上でソードアートオンライン正式サービスチュートリアルを終了する。諸君らの健闘を祈る」


第1章剣の世界end
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