いちご牛乳の君

□番外編【ハッピーハロウィン2016】
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※カレカノ設定です。








今日は十月三一日。


放課後、新に呼ばれてツキノ寮に来ています。

なんでも勉強を教えてほしいんだとか。



「おじゃましまーす。」
「おー」

お決まりの挨拶をして、新の部屋に入る。



「カバンは…まあ、その辺に置いてくれ。で、綾はこっちな。」

新の言葉に従って、カバンを適当に置いてちゃぶ台の前の座布団に座る。
すると、新は私の隣に座布団を持ってきて座った。

まあ、向かい合わせより隣のほうが勉強しやすいか。


「で、分からないところって?」

「綾、trick or treat.お菓子をくれなきゃ悪戯しちゃうぞ。」


あれ、私と新の会話がかみ合わない…

あ、そうか。言われて気づいたけど、今日はハロウィンか。




そんなことを考えながら新の横顔を見て、私は気づいた。

新はわりと本気で言っている。
お菓子を渡さなければ、間違いなく悪戯する気だ。



「今はお菓子持ってない…。キッチン借りて何か作るのじゃダメ?」

新に悪戯をさせてはいけない気がしたのでそう申し出てみるも…
「ダーメ。悪戯けってーだな。」
と、却下された。
そればかりか、顔を近づけてきた。

「…あの、新クン…?」
新の動きに合わせて体を引くも、しばらくして背中に手が回ったことで逃げられなくなった。


近づいてくる新の顔に、緊張で体が強張る。




「いや、ほんと、新、何を……っっつ!」

何をする気、と訊こうとしたが、言葉は途中で途絶えた。

新が私の弱点である耳を舐めたからだ。


おかげでさっきまで以上に体がガチガチだ。




「悪戯せーこー、だな。」

彼はニヤリと笑って満足そうに言った。



「…もうっ」

「最近二人きりの時間ってあんまり無かったからな。俺的にはもうちょいイロイロしたいんだけど…」



抗議の声を上げたが、別に嫌ではない。



けど、心臓に悪いから来年はお菓子を持ち歩こうかな。







☆後日談、というか、今回のオチ☆

その後勉強を少しして、部屋でまったり話をして、帰り際には隼さんと陽にからかわれて、新に家まで送ってもらい、帰ってからは亜紀姉に弄られました。
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