Bloody night**
□Bloody night
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ゾロver.
「今、なんて言ったの…」
私の目の前には頭をがしがしと掻くゾロが立っている。
「…あーっもう!!俺ァお前が好きなんだよ!」
「…そんな…」
嬉しいのに、辛い気持ちがこみ上げてきて涙がこぼれる。
「お、おい…なんで泣くんだよ…」
「…ごめ…なさい」
やっと絞り出した言葉だった。
「それは…無理ってことか?」
低いゾロの声が、いつもより更に低く聞こえた。
「私も…っゾロのことっ…好き、なの…っ」
「…え…」
「ずっと好きだったの!ずっと見てたの!でも…片思いで良かったのに…」
そう。
私たちはどうやったって結ばれない。
「わたし…隠してることがある…だから…ゾロとは…」
そこまで言って口を噤む。
知られたらきっと、嫌われてしまう。
「なんだよ…隠してることって…」
俯く私にぞろがゆっくりと近づいてくる。
陰る雲がだんだんと晴れていく。
まん丸の月が、私を照らした。
どくっ、どくっ、と動悸が高鳴る。
月明かりに曝されて胸が苦しくなる。
「う…っ…」
苦しくなった息を無理やり吸い込んでは吐いて。
「おい!大丈夫か!?しっかりしろ!お前、どうしたんだ…」
急に胸を抑えて姿勢を崩した##NANE1##に駆け寄った。
月の光に、何かがキラリと光るのが見えた。
それは真っ白な牙だった。
「おま…なんだよ、それ…」
「私には…吸血鬼の血が半分流れてるの…満月の夜だけ、吸血鬼になるの…」
小さな震える声でひなが言いながら立ち上がる。
そして俺から一歩離れた。
「黙っててごめんなさい…っ…でも、みんなに迷惑はかけないから…!だからみんなには言わないで…!」
顔を下げたまま、ひなは声をさらに震わせて懇願していた。
「え…!?」
その小さくなった肩を俺は優しく抱きしめた。
「関係ねぇ」
「えっ…あのっ…」
「俺はお前が好きだって言ったんだ」
「でも私は…っ!」
「お前も俺が好きなんだろ?」
「っ!」
抱きしめる力を強めて、もう一度聞いた。
「どうなんだ?」
「…好き。大好き…ほんとは…ずっと一緒に居たい…でも、わたしは吸…んっ!?」
言いかけた言葉を、自分の唇を重ねて飲み込んだ。
「お前が吸血鬼だろうが何だろうが、俺はお前が好きだ。何も変わることは無い」
「ゾロ…」
「教えてやるよ…俺がどれだけお前を想ってるか」
ーーーーーー
「んっ…ん…っふ…っ…」
最初は唇を合わせるだけのキスが、だんだん激しくなる。
「ひな…」
「んっ…!」
ゾロの舌が私の口を割って入り込み容赦なく口内を犯していく。
舌と舌が絡み合う音がまるでスピーカーのように頭の裏に響いている。
酸素を求めて思わずゾロの肩を叩く。
「っはぁ…っ…はぁっ…」
「…ひな…いい顔してるぜ…」
ゾロは優しく私を芝生の甲板に押し倒した。
「ちょ…ここ、甲板…っ」
「みんな街に降りて今日は帰ってこねぇ」
「じゃあ中で…」
「悪ぃ、もう我慢できねぇ」
「そんな…っ!」
ゾロはちゅっ…ちゅっ…とわざとらしく音を立てながら、私の額、頬、首筋、鎖骨…とキスの雨を降らせていく。
私に覆いかぶさって片手で自分の体を支え、もう片手で器用に私のシャツのボタンを外していく。
するっと背中に手を回したと思ったら、パチン、と下着のホックを外した。
「やっ…恥ずかし…っ!」
「恥ずかしくねぇ…すげー綺麗だ…」
まるでガラスを扱うかのように、彼は優しくそのふたつの膨らみへ手を伸ばした。
「ん…」
温かい手の感触に身じろいだ。
ゾロの熱い視線を感じて思わず両手で顔を覆う。
「顔隠すな…ちゃんと見せろ…大丈夫だから」
ゾロによって両手も避けられてしまう。
「あんま、見ないで…」
「それは無理だな」
「え、あっ、はっ…うっ…」
ビリっとした衝撃に身体をくねらせた。
ゾロは片方の胸の突起を口に含み舌で弄びながら、もう一つの手でもう片方の突起をテンポよく弾いた。
「ふっ…んっ…あっ…やぁ…っ」
「声…聞かせろよ」
両手で胸の飾りを摘んだり弾いたり、強く引っ張ったりしながら、ゾロは私に口付けた。
「んっ…んうっ…っ…」
そして彼の右手がそろそろとわたしの横腹を撫でたと思えば、そのまま最も熱を帯びた部分へと伸ばされた。
彼の手が布一枚隔てて、その花芯に触れた。
「ひゃっ…!」
ぬるっとした感触が、背筋を震わせた。
いとも簡単に下着すらはぎ取られ、私の秘所が露になった。
「もっ…やだ…っ…恥ずかし…っ!」
「すげー綺麗だ…もうこんなに溢れてる」
ゾロの指先が優しく花弁を押し広げ、厭らしい音を立てながら上下に撫でていく。
「ひぁっ…あ…っふっ…ん…っ」
クチュ…クチュ…
「やべェ…お前可愛い…」
「えっ、あぅっ!?」
ジュッ…ジュルルルルッ…
味わったことのない快感が下半身から上半身にのぼりつめて体を反らせた。
彼は私の股の間に頭を埋め、溢れる液を勢いよく吸っている。
「ああっ…あんっ…んんっ…はっ…」
「もうトロトロだ…」
ツプ…ッ
「んあぁっ!?」
突然の圧迫感に思わず声を荒らげた。
ゾロの太くて長い指が侵入してきた。
ズッ…チュ…ズズズッ…
背筋をなぞられたように背中を反って会館に悶えた。
「キツイな…ゆっくり慣らすから…力抜けよ…」
そう言うとゾロは奥まで指を押し込んだり、引き抜いたり、壁をなぞるように回してみたり、存分に中を弄んだ。
「あぁ…っ…ふっ…んっ…あ、あぁっ!?」
突然の快楽に声が漏れる。
「ん…ここか?」
彼は2本に増やした指をくっと折り曲げて壁の一点を激しく擦りあげた。
「んああああっ!!あっ、あ、なんか来る…っ!」
「イキそうか?」
「わ、わかんなっ…」
ズルッ…
快感の波が押し寄せてきそうになると彼は指を引き抜いた。
「俺もお前ん中入りてェ…」
着流しを脱ぎ捨てて露になった、おおきくそそり立つゾロ自身を、トロトロに溢れ出す秘所へ宛てがう。
「あ…あぁ…」
「いれるぞ…」
ズッ…
「んっ!」
「バカっ…息吐け…っ…」
「はっ…はぁっ…」
ズズズッ…
「いっ…んんっ…はっ…はぁっ…」
初めて感じる圧迫感に、彼女の目からは涙がこぼれる。
「痛いか…?」
「はっ…う…ふっ…」
言葉にならず、ただ必死に大丈夫、と首を振る。
「もう少しだけ我慢しろよ…」
ズズズッ…
「あああっ!」
大きくて太いゾロ自身が、彼女の奥の奥にある扉をコツン、と叩いた。
「っ…はっ…やべッ…」
根元までゾロ自身を咥え込んだ秘所はただひたすらにそれを締め付ける。
「全部…入ったぜ…」
「はっ…ふっんっ…ぞ、ろ…」
焦点の合わない瞳で虚ろにゾロの名前を呼ぶ。
その恍惚した表情に、彼の理性は飛んだ。
「わりッ…もう限界だ…!」
そういって彼は徐々に律動を始めた。
「あうっ…んっ!ああっ!ひぁっ、うっん!はあっんっ!」
「きっつ…っ!お前の中、良すぎっ…っ!」
「ああっ!ゾロ…っ…ぞ、ろぉ…!」
計り知れない快感に恐怖を覚えた彼女は無意識にゾロの背中に手を回し、力の限り抱きしめた。
「あっ…っ…っ…!」
さっきまで聞こえていたひなの声が聞こえなくなって、ゾロは彼女を見下ろした。
すると、口を開け息だけが漏れていた。
「…乾くか?」
吸血鬼のひなは喉の乾きで時折「かはっ」と息を吐き出していた。
「いいぜ…俺の血、やるよ…」
寝かせていた彼女の体を起こし、繋がったまま胡坐をかいた自分の上に乗せる。ちょうどひなの頭がゾロの首筋にあたった。
「で、も…っ」
「いいから」
それ以上何も言わない、とでも言うように、ゾロは彼女の頭をわしっと掴み自分の首筋に押さえつけた。