狐憑きと異界

□屋敷に住まうものたち
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キャッキャッ ワァー
はぁ、何故こうなった
此からは僕と骸狐の二人で暮らせるはずだったのに…
ことは遡り今朝のこと

秋歌「…おはよう、骸狐。」
骸「あぁ、おはよう。準備は出来ておるぞ。」
秋歌「何時もすまない。…?僕たちは夜に来たはず、なのに何故?」
骸「昨日から感じておったのだが、どうやら此処には朝が来ないらしい。」
秋歌「じゃあ、昨日感じた違和感は…。」
骸「やはり秋歌も感じておったか。」
そう、僕らが此処に着いたのは夜のこと
しかしそれほど歩いた記憶はないし、村を出たのは朝だ
これで少しの謎は解けた
が、まだ気になることがある
それは気配だ
秋歌「…骸狐。」
骸「誰もおらんかったぞ。我らは気配に敏いのだが、姿が見えんとなると、な…。」
秋歌「…一応結界でもはるか。」
骸「それが良いな。」
思い立ったら即行動
すぐさま屋敷の中心を探し、そこから全体へと結界をはった
しかしそれが間違いだった
先程まで薄かった何者かの気配が強まる
しかも大量に
声や足音まで聞こえる始末だ
正直頭を抱えたくなった
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