旅人の休息2

□寒い冬には炬燵と蜜柑
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藤「なぁ〜、咲夜。このあと暇?」
チャイムが鳴り響く中、幼馴染みの藤堂平助が声を掛けてきた

咲夜「今日は掃除当番もないし、暇だよ?」
藤「よっしゃ!んじゃ、俺の家来いよ!」
咲夜「分かった、このまま直行でしょ?」
藤「もちっ!行こーぜ!」
咲夜「平助は相変わらず元気が良いなぁ〜。私は寒さで凍え死んじゃうよ。」
藤「へへっ、当たり前だろ?咲夜は寒いの苦手だもんな〜。」
そう言いながら、然り気無く手を繋いでくる辺り優しいと思う

そうしている内に、平助の家に着いた
藤「おっし、んじゃ先に部屋行っててくれよ。すぐに行くからさ。」
そう言ってリビングに向かう平助に返事を返し、部屋へと向かう
少し散らかった部屋の真ん中には、今の時期あると助かる炬燵が置かれていた
咲夜「!炬燵、置いたんだ〜。」
藤「どっかの寒がりさんの為に用意しといたんだよ。」
咲夜「わっ!?平助、来てたんだ?」
藤「すぐ行くって言ったじゃん。」
二人で笑いながら炬燵に足を入れる
炬燵を付け暖まりながら話していると、平助が徐に蜜柑を出した
藤「咲夜、これ持ってきたから食べよーぜ?」
咲夜「蜜柑!私、大好きなんだよね〜♪」
藤「ははっ、そんなのとっくに知ってるよ!」
そんな風に他愛もない話をしながら食べる蜜柑は、甘くてでもほんの少し酸っぱかった

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