旅人の休息2

□不意にやって来る悲しみの消し方を知らない
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この戦いは本当に厳しいもので…

咲夜「そんな…、花京院さんが目を怪我したなんてっ!」
ジ「うむ、目が見えなくなることは無いらしい。今のところは休んでもらって、合流できるタイミングを見計らうしかないのう。」
ポ「まさかこんなことになるとはな…。」
承「…。」
イ「アギッ。」
ア「しかし敵もどんどん強力になってきましたね――――。」

皆の会話が少し遠く感じてしまった
気が付けば隣には承太郎しか居なくて

承「おい、咲夜。」
咲夜「あっ、承太郎…。何かあったの?」
承「…やれやれだぜ。それはこっちのセリフだ。」
咲夜「へっ?あ、いや、何て言うか…。」
承「…花京院の事は心配するな。」
咲夜「っ!それは、分かってる、けど…。」
承「アイツは強い。必ず此処に戻ってくる。信じてろ。」
咲夜「…うん。でも、やっぱり怖いよ。皆が傷つくの。」
承「…。」
咲夜「皆が傷ついていくのを見てるのに、私は何も出来ないっ!それが辛いの…。」
承「フン、そんなこと気にしてたのか。」
咲夜「そんなことって!私は真面目に言ってるのにっ!」
承「咲夜、何も戦うことだけが俺達の助けになる訳じゃない。お前のお陰で俺達は戦う力が湧いてくるんだ。お前はそのまま俺達を…俺を支えてくれれば良い。」
咲夜「っ!…ありがとう、承太郎。」

胸につっかえていた苦しさや悲しさが承太郎の言葉で軽くなった
我ながら単純かもしれないけど
それでも、本当に嬉しかったから
今はこのままでも側に居て良いと言ってくれた彼を
そして仲間たちを私なりに支えたいと思う
 

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