鎌使いの小さな願い

□鎌使いの小さな願い
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こ「審神者様、政府へと赴き資格を返していただきます。貴方は以前のように現世に戻っていただくことになりましょう。」
悠「そうかよ。」
こ「…断らないのですね?」
悠「…。」
こ「鈴影様ですか。記憶を失ったのですね。」
悠「…あぁ。」
こ「…神と人の恋など不毛にございます。禁止事項ですからこれで良かったのでは?」
悠「…。」
こ「はぁ、人というものは面倒ですね。」
悠「うるせぇ。…でも、あいつらには悪いことしたな。」
こ「…。」
審神者はこんのすけと共に外にいた
それはこの本丸から出て行くためである

こ「さぁ、行きましょう。」
その声に頷くも動けずにいた
こ「…決心が着かぬのなら挨拶してくればよろしいのでは?」
悠「んなこと出来っかよ。」
こ「…猶予として明日の夜までお待ちしましょう。」
そう言うと姿を消した
悠「…余計なお世話だ。」

鈴影「!主様、おはようございます。」
悠「…はよ。」
鈴影「…調子がよろしくないのであればお部屋にご飯をお持ちしましょうか?」
悠「頼むわ。」
鈴影「はい。それではまた後程。」
そうして背を向ける彼女に物悲しさを感じる
そしてとっさに手をつかみ此方を向かせる
悠「あのさ、俺のことは名前で呼んで。」
鈴影「名前、ですか?…悠さん、でよろしいですか?」
初めて呼ばれたときと同じそれは嬉しくも悲しくもあった
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