旅人の休息

□儀式がなければ全て上手くいったのに
1ページ/4ページ

あぁ、もう終わる
私のシアワセが
音を立てて崩れてく

私は皆神村の子供ではなかった
余所者だった
大人たちには嫌われ避けられ虐げられ酷い扱いを受けていた
まぁ、当たり前のことだったのかもしれない
だって、私は孤児で迷って此処にたどり着いただけだから
だから家もないし、生きることすら難しい生活をしていた
でも、そんな私を助けてくれた子達がいた
それが、橘睦月と橘樹月だった

睦「ゴホッ!ゴホッ!」
樹「!睦月、大丈夫?苦しかったりする?」
睦「ん、大丈夫…。少し疲れただけだから。」
少し離れたところから村の子供であろう少年たちの会話が聞こえる
樹「少しそこで休もう。」
そう言って少年が指したのが私がいる場所だった
こうして私たちは出会った
出会ってしまった
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ