旅人の休息

□当たり前のこと
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今日は天気が良くなかった
雨が降るなか、俺は咲夜を部隊長とした部隊を出陣させていた

へ「主!!」
突然の大声に驚いた
あの声は長谷部のものだ
彼が叫ぶなんて珍しいことだし、何より出陣させたメンバーの中に彼も居たのだ
審「どうしたんだ?そんな大声出し…!?お前っ!咲夜!?」
心臓が止まるかと思った
何故なら長谷部は真っ赤だったのだ
しかしそれは彼の血ではなく、部隊長であった咲夜のものだった
俺の仲間の中でも一番の強さを誇る咲夜だったから
へ「主!このままでは、咲夜は壊れてしまいます!急ぎ手入れを!」
長谷部の声にハッとした
弾かれるように咲夜を長谷部から奪い去り、俺は手入部屋へ入った

審「咲夜、咲夜…。済まなかった。きちんと直すから目を開けてくれ…。咲夜…。」
必死だった
無我夢中だった
だからだろうか、咲夜が目を覚ましたことに気づかなかったのは
咲夜「主、私は…平気ですよ。主を、残して…壊れられませんから…。」
そう弱々しくこちらに微笑む彼女に涙が止まらなかった

もう怪我は治ったのに咲夜を出陣させることはなかった
理由は簡単
咲夜が誰よりも大切だから
 

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