煌めくいしの旅路

□死に嫌われるもの
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瑠「それで、お前はナニモノだ?その服装は此処では普通なのか?」
敦「い、いえ…それはですね。なんと言いますか。」
瑠「…ハッキリしない奴だな。まぁ、そんなことは良い。此処は何処なんだ?」
敦「そ、そんなことって…えっと此処はヨコハマですよ。」
瑠「ヨコハマ…?何処だ?ドミナの近くか?」
敦「へ?ど、どみな…?その様な名前は知りませんが…。」
瑠「では、全く見知らぬ地なんだな…クォーツの願いが叶ったということか?」
シ「それは詳しく聞きたいところだが…それより、おい人間。」
敦「人間って…僕は敦です。其れで何ですか?急に。」
シ「あれはそのヨコハマとか言う地では良くあることか?」

今まで話に加わる処か、視線すら会わせなかった彼がクォーツの名を聞くと途端に様子を変えた
しかしそれも束の間、彼が何やら指差す方へ目を向ければ其処にはあり得ない光景が広がっていたのだ

敦「うぇ!?な、何だあれは…足?いやいや、有り得ないだろ!…あれは無い…。」
シ「…此処でも滅多に無いことなのか。」
敦「いや、まぁそうですけど…って、そんなこと言っている場合じゃっ!と、兎に角助けないと!」

そう言うか否か、川に飛び込んだ彼を助けることなく二人はただ川を見つめ続けた
やがて彼は、其の足の正体である男を川縁へと引き上げたのだった

敦「ぷはぁ…!一寸、見てないで手伝ってくださいよ!」
シ「人間を助ける義理はない。」
敦「さっきから人間人間って、まるで自分達は違うみたいな言い方してますけど、一体なんなんですか?」

しかしその質問に答えることはなく、又しても彼は鼻で嗤うのみだった
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