マイフレンド A

□愛しき人こそ遠い人
2ページ/5ページ

快斗side
はぁ〜。
俺はため息をついた。
俺は黒羽快斗。江古田高校三年生。・・・まぁそんなことはどうでもいいんだけど。
名探偵・・・いや、工藤に会おうと思ったのだけど、きっかけをどう掴めば良いのかよく分かんねぇ。
怪盗キッドとしてしか会った事ねぇし、駆動もわかんねぇだろ、俺が誰か?何て。いや、あの名探偵なら・・・。何て考えていると、工藤に会わなくなって早2ヵ月。
今までは怪盗キッドとして、工藤はキッドキラー・江戸川コナンとして何回か会ってきた。だが、親父の件も片付いたし、キッドを続ける理由はなくなって、工藤とは会えてねぇのだ。
怪盗キッドとしてではなく、黒羽快斗としての本当の俺工藤に見て欲しい。好きだからこそ、そう思うのは必然。好きだからこそ、好きなやつに会いてぇと思うのもまた同じ事だ。
俺は工藤を好きだ、初めてあった日からずっと。それまでは普通に女の子が好きだった。けれど、工藤に会ってからは工藤しか目に入らねぇし、工藤しか頭に浮かばねぇ。
・・・この2ヶ月、同じ事を思って工藤に会えないでいたのだ。
「快斗、6月21日の快斗の誕生パーティーに米花町から工藤くんと蘭ちゃんも来るって!」
俺が悩んでたっつーのに、話し掛けてきたのは、幼馴染の青子。しかもめちゃ嬉しい話を持って。
「青子、サンキュ。俺の誕生日は俺のマジックで盛り上げるからな!」
手を握って笑いながら開くとそこには青色の薔薇。それを青子に渡すと机の横にかけてあるスクールバックを持ち、家に帰る。
青子、マジサンキュ。やっと工藤に会える口実が出来たぜっ。
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ