マイフレンド@
□花道が女の子になっちゃったB
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「花ちゃーん、早く!」
今日は赤木母と約束していたショッピングの日。晴子と赤木母・由香子と花道は、近くのデパートに来ていた。
赤木母に呼ばれて、花道は返事を返しながら、赤木母の元に駆け寄る。
「これはどう?
一応花ちゃんが着れる様にLサイズにしたんだけど」
「わぁ〜〜〜!可愛い〜!花ちゃんに似合いそう」
「そうっすか?」
「そうよ花ちゃん。スタイル良いから似合うと思うよ!」
「そうよそうよ!花ちゃん、これ着てみて?
あと、これとこれとこれっ!」
先程持っていた服と、他に3着を桜木に渡す由香子。
桜木は由香子から服を受け取り、試着室に入った。
・・・それから、ワンピース、スウェットを何着かと下着のセットを由香子に買ってもらった。
「ありがとうごさいます・・・。俺なんかのために」
「俺なんかって言っちゃダメよ花ちゃん!私は花ちゃんだから、服をプレゼントしたのよ。剛くんが選んだ子だから、じゃ決してないし。
それに、もうちょっとしたら家の娘になってもらう予定だしね」
「・・・・・・はい?」
「だから、花ちゃんは家にお嫁に来るの!勿論、お兄ちゃんのお嫁さんにね」
由香子に続き、晴子も爆弾発言をする。
花道本人は驚いて思考回路が回らずあんぐり顔で、由佳子と晴子を交互に見た。
「俺が、ゴリのお嫁さんに・・・?」
「そうよ!別に私は男の子のままで居てくれても良かったんだけどね。
今は正真正銘、女の子でしょ?
それにね、花ちゃん」
「何ですか・・・?」
「花ちゃんが男の子でも女の子でも、家の子になってもらう予定だったの。ニューヨークで結婚式挙げて、籍を入れて・・・ね。
こんな可愛い良い子、他に居ないもの」
由香子の言葉に、涙がポロポロとこぼれた。花道は、どうにかして涙を止めようと、何度も何度も目元を拭う。
けれど、涙は止まらなかった。
その様子を見ていた由香子が、フッと微笑み、花道の頭を撫でる。
晴子も隣で微笑んでいた。
「花ちゃん、もう泣かないで?」
「どうしたんだ、晴子」
ふと聞こえた赤木の声に、晴子と由香子が顔を上げる。
花道は泣いている顔を見せたくなくて、顔を上げられない。
そんな花道を見た赤木が、安心したような笑を浮かべて花道に近付き抱き締める。花道は抱き締められた事に驚き身体がビクっと反応した。
二人の様子を見ていた、由香子と晴子は赤木に花道の事を任せ、自宅に戻ることにした。
気を効かせて、この場を二人だけにしてくれた晴子と由香子に赤木は感謝し
、腕に閉じ込めた可愛い恋人の顔を見るために片手で花道の顔を持ち上げる。
「ゴリ・・・」
「桜木、そんなに嬉しかったのか?俺の家族に成れるって知って」
赤木は優しい声で花道に聞きながら、花道の目に溜まった涙を指で拭う。
聞かれた問いに、小さく頷く花道。
その答えに満足そうな笑顔を向けて、赤木は花道の頭をなでた。
「それ聞いて、安心した。桜木、俺と結婚してくれるか?」
赤木は花道を見つめながら、プロポーズをすると。
真っ赤に顔を染めた花道が頷いた。
「ゴリ、俺の・・・名前呼んで?」
「・・・花道」
呼ばれた途端、花のような笑を浮かべて、花道は赤木に抱きついた。
〜あとがき〜
ゴリのプロポーズに、花道が喜んで答える話にしたかったんです。
これで最終回です・・・と言いたい所なんですけれども、そうは問屋が卸さないんですよね。
この後も色々ありますが、お付き合い頂けると嬉しいです。