マイフレンド@

□花道が女の子になっちゃったA
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取り敢えず、学校に着いた花道達。
学年が違うので、玄関で別れることになった。

「じゃぁな、花。本当はお前をクラスに連れてってから教室に行くつもりだったがそうも行かんしな」

「うん。ご・・・剛・・君も頑張って」

花道は顔を真っ赤にしながら、赤木の名前を君付けで呼ぶ。

これは今朝、赤木が提案したのだ。

「桜木。行く前に相談が有るんだが」

「ん?何、ゴリ?」

「呼び方の話なんだが、ゴリって言うのは辞めないか?少しの間かもしれないが、女になったんだ。
俺の名前、呼んでくれないか?俺も花って呼ぶから」

「えっ、ゴリを名前でっ?」

「そうだ。名前分かるか?」

「そりゃぁ分かるけど。っていうか、呼び捨てで良いの?」

「お前の呼びやすい方法で呼んでくれて構わない」


・・・と言うことで、花道は『剛君』、赤木は『花』と呼ぶ事になったのだが・・・。
赤木が何の恥ずかしげも無く花って呼んでくるから、恋人を名前呼びするのが慣れてんのかな?と思って不安になった。


放課後、部活も無いため赤木と一緒に帰ることになった花道。
一日中、セーラー服を着ているということを忘れるぐらいずっと考えていた事を聞いてみた。

「なぁ、ゴリ。ゴリって俺の他にも付き合った人って居るの?」

「はっ?」

「だから、俺の他にも付き合った人居るのかって聞いてんの」

段々、不安になって目に涙を溜めながら赤木に聞いてみた花道。
でも、応えは意外なものだった。

「いねぇよ。お前が初めてだ」

「・・・えっ?」

「お前がどうしてそう思ったのかはわからんが、今まで付き合った奴も好きになった奴も今まで1人も居ない」

「嘘だろ・・・?
だってゴリ、俺の名前恥ずかしげも無く呼び捨てで呼ぶし。慣れてるとしか思えないだろ」

「それは、長年妹の名前を呼び捨てで呼んでるからな。それに、彩子だって呼び捨てにしてたしな」

赤木は花道の目の端に溜まった涙を指で拭う。赤木を見上げるようにして花道は赤木の顔を見つめた。

「だから心配するな、花?」

「剛・・・君!」

花道は、恥ずかしながらも赤木の名前を呼び赤木に抱き着いて泣いた。

「可愛い奴だな、お前は。泣いてる顔も可愛い」

赤木の胸に押し付けていた花道の顔を持ち上げて、涙を指で拭う。
次々に溢れる涙を止める術は無いけれど、花道の気持ちを受け止める事は出来る。赤木は、花道を抱きしめて、愛してると呟いた。
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