マイフレンド@

□可愛い流川前編
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「あら、彰君いらっしゃい。そっちの子は見かけない顔だけど、友達かい?」

此処のラーメン店は年配の夫婦が営んでいて、彰も小さい頃から通っているラーメン屋なのだ。
そこの叔母ちゃんは結構気さくな人でいつもこうして見知った顔の人に話し掛けながら注文をとってくれる商売上手な叔母ちゃん。その叔母ちゃんが仙道の後に突っ立っている流川を見て聞いてくる。

「こいつもバスケ友達だから。高校は違うけど」

とカウンター席に腰をかけながら仙道が話す。流川も仙道の隣の席に座る。

「へぇー、そうかいそうかい。結構な別嬪さんだと思ったんだけどねぇ」

「そうでしょ?結構別嬪さんでしょ」

「そうだよねぇ。彰君もそういう事だし間違いないわねぇ。
所で君、名前は?」

叔母ちゃんが笑顔で流川に問いかける。流川は聞かれた事に答えようとする前に、仙道が答えた。

「湘北高校の流川楓ですよ。スーパールーキーって呼ばれるぐらいのバスケセンスを持ってる」

「あぁ、彰くんがいつも言ってる流川君ね。聞いてた通りのイケメンね」

何て、仙道と叔母ちゃんが話しているのに流川は付いていけない。
叔母ちゃんは思い出したかのように、注文をとった。



腹拵えを済ませた流川達は、仙道が流川を自宅まで送っていくと言ったため、今は流川の自宅への道を歩いていた。

「・・・」

「・・・」

が、特に会話が弾む理由でも無く、無言のままだった。だが、話すのが苦手な流川にとっては沈黙してくれてた方が有難い。
一方の仙道は、ずっと片想いしていた相手・流川と一緒にいられるのが嬉しくて、終始ずっとにやけるのを我慢しているから喋らなかっただけなのだ。

今まで黙っていた仙道が、流川の名を呼ぶと条件反射で流川が仙道を振り返った。
今日以外に流川に告白出来る日は無いだろうと思い、仙道は一息吐いた。そして、告白する。

「流川。俺、お前が好きだよ。初めて会った時からずっと」






あとがき
やっと『可愛い流川シリーズ』第1話完結しました。第1話の最後でもう告白?何て思ったりしますが、まぁいいかなぁと。
次のお話も期待してください。


何て事は言いません。
読んで下さり、ありがとうございました。
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