マイフレンド@
□可愛い流川前編
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可愛い流川@
流川が花道と別れてもう1ヶ月が過ぎようとしていた。
花道が流川と別れて1週間たった頃、流川の自宅に花道と赤木が訪ねてきた。流石に両親がいる前で話はできないと思い、流川の自宅近くにある公園に行く。
『なんすか、話って』
一応目上の先輩故に、赤木に敬語らしき文字を並び立てて流川が聞く。
『すまん』
『ゴリが謝ることねぇよ。元々俺がわりぃんだから。
ごめん、流川』
二人揃って、流川に向けて謝ってきた。何を謝っているかは分かるが、謝ってくれて花道が自分の所に戻ってくる訳じゃねぇだろ、と流川の何処かで火がついて2人に向けて怒鳴り声をあげる。
『じゃぁ、赤木センパイは謝ったら俺に桜木をくれるのか?
ちげぇだろ。
俺は別に謝って欲しい何て思ってねぇし、思わねぇ。それで桜木が幸せならそれで構わねぇんだよ。
・・・もし』
『もし?』
赤木が流川に聞き返す。
『もしも桜木を泣かせでもしたらその時は、あんたから桜木を奪う』
『・・・上等だ』
『えっ?』
状況が理解できない花道が不快な声を上げるが流川は気にせず、じゃぁと挨拶をしてその場から立ち去った。と言うより、自分の家に帰ったのだ。
丁度、今日がその日から1ヶ月がたった。最初は、流川と付き合って居た花道が赤木と付き合う事になってそれはもう大騒ぎだった部活も収まり、部の方もあたらず触らずというような感じ。
流川は何時ものように、自分専用ボールを持ってコートのある公園に来ていた。
其処には、珍しく先客が・・・。
綺麗なシュートを打つ、髪型がつんつんした美形の男だ。
流川より一つ上で、陵南のエース。
仙道だ・・・。
流川が無意識に仙道を見つめていると、こちらの視線に気づいた仙道がこちらに目を向けてきた。
「あっ、流川か。コート、使うんなら使えよ。
バスケ練習んために来たんだろ?」
「あぁ」
流川はボールをドリブルしながら、公園の中に足を踏み入れる。
仙道と反対側のゴールを使う事にして、まずレイアップを決める。
スリーポイント、ジャンプシュートなどを次々に決めていく。
それからどれほど時間が経ったのだろうか。少し流川の息が乱れてきた頃、仙道が話しかけてきた。
「なぁ、流川。一人ずつやるってのもいいけど、どうせなら1on1しねぇ?
久々に。」
「まぁ、久々っつっても試合中でしかした事無いけど。此処で会ったのも何かの縁だと思うし・・・。
どう?」
仙道が聞いてきたので、流川は少し考えた後、頷いた。