マイフレンド@
□愛される花道最終話
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愛される花道最終話
「そっか。流川とは、別れたのか」
次の日。
洋平には伝えて置かないと、そう思った花道は洋平を屋上に呼び出して伝えると、ホッとした様な声音で返事が帰って来た。
「あぁ」
「花道がそう決めたんだから、俺は何も言わねぇよ。
それが、花道の本心何だろ?」
「おう」
「じゃぁ後は、ゴリに告白しなきゃなぁ」
洋平は花道を茶化すかの様におちゃらけて言う。
花道は花道で、真剣に赤木に告白しようと考えていたから真顔で洋平の言葉に頷いた。
洋平に報告を終えた花道は、学校と部活が終わった後、赤木の家に向かった。
向かったのは良いものの、どう告白すればいいのか悩んでいた。
そしたら後ろから声がした。
「人の家の前で、何をしている」
地を揺るがすような声音に振り返ると、そこには腕を組んで仁王立ちをした赤木が居た。
「ゴリ・・・」
「どうしたんだ、桜木」
相変わらず仁王立ちのままだが今度は優しく花道に聞く赤木。
花道は素直に告白をしてしまおうと、深呼吸をしてから花道は口を開いた。
「好き」
「・・・・・・は?」
「好きなんだよ、ゴリが。」
「お前は流川と付き合ってるんじゃなかったのか?」
「別れたんだよ、昨日。流川には悪いけど、流川と付き合う前からゴリのことが好きだった。まぁ、流川には気づかれてたみたいなんだけど・・・」
「桜木・・・」
「返事は要らない!別に振られるってわかってるから。
それに、ゴリにはこんなごつい男よりそこらに居る女の子の方が似合うと思う、し・・・」
花道はいう途中にも抑えきれなくなり、涙を流していた。こんなんじゃ言ってることとやってる事が違う、と思うのに、流れ始めた涙は止まることを知らない。
赤木はそんな花道を見て自然に抱きしめていた。ずっと好きだった奴が自分の為にこうして泣いてくれているのだ。嬉しくない訳が無い。
「ごっ、ゴリ?何で・・・」
「俺も、お前が好きだった。でも、流川と付き合っていると知って諦めようと思ってたんだ。
やっぱり、諦めなくて良かった。
桜木、好きだ」
花道を強く抱きしめながら、独り言のように言う赤木。花道は嬉し過ぎて涙を零しながらも一つ一つ聞き逃さない様に赤木の言葉を聞いた。