マイフレンド@
□愛される花道B
1ページ/1ページ
花道は昨日洋平に言われた言葉を思い出していた。
『どっちにしたって、花道が決めることだろ?
俺は花道の味方だよ。どっちを選んだってそれが花道の本心なら、俺はなにもいわねぇ』
自分の本心って何なんだろうかと、昨日からずっと洋平に言われて考えていた。
考えながらぼーっとして立っていると、誰が投げたのか頭にボールが当たった。
「いってぇじゃねぇか!?って。
これ投げてきたのゴリかよ?!」
「部活中に何ぼーっとしとるか、馬鹿もんが!
部活に集中せい、たわけ」
赤木は言うと転がったボールを取り、練習に戻っていった。
花道はまたぼーっと仕掛けたが、いつまでもそうしている理由にも行かず、練習に没頭して何とか考え事を頭の片隅に放り込んだ。
練習後、花道は皆より遅く部室に戻った。
一人になりたかったから、流川にも先に帰ってもらった。
だから、もう部室には誰も残ってねぇだろと花道は思い部室の扉を開ける。
「・・・今日はどうしたんだ?桜木」
部室には桜木を待ち伏せて居た赤木が居た。
もう誰もいないだろうと思っていた花道は驚いて変な声を上げる。
「ぎゃっ」
「何を驚いている」
「居るとは思わなくってよ、部室の電気消えてたし・・・。
それに、もう帰ったのかと思ってた」
「様子が可笑しい後輩を置いて先に変えるような男だと思ったのか?俺が」
「思わねぇよ」
部室に入り、花道は自分のロッカーの前に立ち着替え始める。
赤木は花道を見て、さっきの言葉を問いかけた。
「今日はどうしたんだ?桜木。部活に集中出来てなかったみたいだが」
「んなことねーよ。ただ考え事してただけだ!
んまーこの天才は考え事をしていてもちゃんと成し遂げるぞ。ゴリ!
何せ天才だからな!なぁーっはっは」
いつもの様な花道のテンションにホッとする赤木。でも花道はまだ、悩んでいた。どっちが自分の本心なのかを。