マイフレンドD

□〜君と僕が幸せになれる方法〜 第2章
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双子の2歳の誕生日。ベルモットに頼んで家に帰らせてもらう事にした。勿論盗聴器もGPSも外してもらった上だ。
真純には双子たちには内緒にしておくよう頼んであるため準備は満たん。零においては、澪南用の化粧もとってある。
「良し、零、我が家へ帰るか」
「はい、秀一さん」

その頃、赤井家に新一を連れた工藤夫妻が訪れていた。双子の誕生日を祝うため、プレゼントを持って。
「あれ、工藤さん達じゃないか!新一くんも!上がって上がって!」
偶然ドアの外で会った真純に入れてもらい、真純と一緒に先にリビングに向かう新一のあとを追う。
「お久しぶりです!メアリーさん!」
「おぉ、優作に有希子じゃないか!久し振りだな」
「お久しぶりです、メアリーさん」
優作と有希子を見て微笑むメアリーに、優作達も挨拶を返した。
「新一くん、こんにちは!」
一が零にそっくりな笑みを浮かべて挨拶をした。優作の後ろに隠れていた新一が顔を出して双子たちの前に立つ。
「こんにちわ!一、優」
「こっ、こんにちは」
一の後ろに隠れるように見ていた優が少し顔を出して小声で挨拶をする。
「じゃぁ、我が孫達の誕生日会を始めようか!」
メアリーの言葉で、双子たちの誕生日が始まろうとした時、タイミングよくインターフォンが鳴った。
ドアの近くにいた真純と秀吉が、
「あっ、僕達が出てくるから先に始めていて」
と言い残し玄関に向かった。
玄関の向こうには真純達が予想していた通り秀一達がいた。
「久しぶりだな、真純」
「ただいま、真純ちゃん」
「しゅっ、しゅうに」
秀一の名前を呼び掛けた真純に人差し指を立てる。その様子を見ていた秀吉が、
「おかえりなさい、零さん、秀一兄さん」
と小声で言ったの、小声でただいま、と返した。
今日は双子たちへのサプライズだ。明日にはまた組織へと戻らないと行けないが、1日だけでも子供たちに会いたかった。それも誕生日なら尚更。
零達は、秀吉たちが部屋に入った後に部屋に入った。
子供たちはこちらを数秒見て、目に涙を貯めて零のもとに走ってきた。
「ママ〜!」
「ママ〜!」
「優、一!ただいま」
駆け寄ってきた子供たちを抱きしめ、目に涙を浮かべて笑う零。それを隣で見ていた秀一が皆に挨拶をすませる。
「まだ仕事は終わってないんだが、やっぱり子供たちにあいたくてな、帰ってきた」
「お前は親馬鹿だからしょうがないでしょ、秀一」
秀一に親馬鹿と言う名は相応しいな。
とメアリーが笑いながら言う。それに対して秀一も笑いながらそうだな、と答えた。
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