マイフレンドD

□公安の降谷零が世界で一番可愛いと豪語する赤井さんと、FBIの赤井秀一が世界で一番かっこいいと豪語する降谷さん
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赤井秀一は降谷零が可愛いと思っている。

恋愛感情を抜きにしても、キャンキャン吠える様は構ってほしい子猫みたいで可愛い。見えはしないが猫耳と尻尾があるんじゃないかと思う。それくらい降谷が可愛い。
「赤井、今まで本当にすみませんでした」
組織壊滅後。誤解していた事を知って謝罪をしてきた降谷を見た時、抱きしめてやりたいと思った。可愛くて、意地らしくて、今まで以上に彼の事が好きになった。
そんなある日のこと。用事を済ませたあと、新一に呼ばれて工藤邸に訪れた赤井。沖矢昴としてここに居た頃を思い出していたが、今はもう死んだ事にはなっていないしそんな仮面をかぶる必要は無くなっている。新一にソファーに座るよう促され言われた通りにソファーに掛けた。
「お久しぶりですね、赤井さん。組織壊滅後からもう3ヶ月ぶり、ですか」
「あぁ、俺の方は組織の兄弟組織を片付けていたからな。暫くあっていないとは感じないが」
「そうなんですか、お疲れ様です。赤井さん」
新一に言われ、そうか、あれから3ヶ月も経ったのか。と干渉に浸っていた。
今まで以上に濃い隈を目元に作りながら干渉に浸る様は他人から見たら意味あり気な雰囲気だ。新一は意味あり気な雰囲気を変えようと、話を変える。
「そういえば、あれから降谷さんとの関係に進行ありました‍?」
「・・・いや、それはないが。降谷君の上司っぷりが中々可愛くてな。話は変わるが最近彼も俺への警戒が無くなってきたようで、ジョディ達と風見くん、そして俺と降谷君で酒を飲みに行ったんだ。部下の前なのに羽目を外して可愛い顔を見せる降谷君の顔が愛らしくてな」
「赤井さん、それで手を出して無いでしょうね」
「当たり前だろう。そんな事をしていたら今頃降谷君に嫌われているから、こんな平然では居られないさ」
苦笑しながら言う赤井に新一も苦笑いをした。正論だ。赤井秀一が嫌いだった彼が、赤井に手を出されてみろ、降谷さんに嫌われるどころか、赤井は植物状態になるくらいまで部下の風見と降谷に殴られていただろう。それはもしも、の話だが。
「もうほんと、怖い事言いますね。ほんとに怒ってたら降谷さんから殴られて植物状態とまでは行かなくても、意識不明にはなってましたよ。妹さんがまた心配しますよ。赤井さん」
「そうだな。真純に泣かれるのは流石の俺も結構辛い。それにもう家族には悲しい顔をさせたくはない。弟も子供を授かったばかりだからな」
「そうですね、世良から聞きましたよ。可愛い姪が産まれたんだって」
その言葉と共に写真を見せてもらったが、子供は秀吉に似ていた。幸せそうな両親と共に写真に移り、今にも眠りそうな顔でこちらを見ている赤ん坊を見て新一も自分を支えてくれている志保との未来をちゃんと見る決意をした。
だからこそかな、赤井と降谷には幸せになってほしいと願うのは・・・。
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