マイフレンドD

□〜君と僕が幸せになれる方法〜 第17話
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零のメイクが終わるまで優作とシャーロキアン同士、話していた秀一は零の変わりように驚いた。
腰まで長い黒色の髪と、見える白い肌。
あまりにも零の要素がなくなっていた。今、双子の子供たちが零を見たら別人だと勘違いするほどに。
「秀一さん・・・、どうですか?」
「・・・あまりにも、俺が愛している零とかけ離れていて嫌だな・・・。でも本当の姿を組織に見せていない方がいいかも知れない。そう考えると、納得が行く。やっぱり俺は普段の零の方が良いな」
「ありがとうございます。・・・秀一さん、組織を抜けるまでの辛抱です。子供たちには我慢させてしまうかも知れませんが、オフの日には子供たちとたくさん遊びましょう」
「あぁ、そうだな。とりあえず潜入は明日からだ。半年の間子供たちには会えないが毎日は出来ないが、半月に1回手紙と俺達が映ったビデオを送ろう」
秀一と零は、まだ1歳の子供たちに、親として居たいため、そうしようと決め、変装用に使った化粧を落とし、自宅に戻った。
「零姉、秀兄、おかえりー!一と優いい子にしてたよ!」
「ただいま、真純ちゃん。一、ただいま」
零は真純から一を受け取り、額を擦り付けて笑顔でただいま、というと、零だとわかった一は生えてきた白い歯を見せて笑う。
「兄さん、おかえり」
「あぁ、ただいま。優は‍?」
「さっき寝たところ、で・・・って」
寝たところだと言いかけた秀吉が言葉をつぐんだのは、寝ていたはずの優が目を擦りながらこちらに歩いてきたからだ。
「パパ〜」
まだ喋り方になれていない喋り方で秀一の名を優が呼んだ。呼んで秀一の元へ来た。
初めて秀一をパパと呼んでくれたのがすごく嬉しかった秀一は涙目になりながらも駆け寄ってきた愛娘を抱き締めてただいま、という。
その一部始終を隣で見ていた零も嬉しそうに涙目になって笑う。
「零姉、秀兄、ご飯できてるからさ。一緒に食べよう‍?」
「あぁ」
「えぇ」
真純に言われた言葉で、まだ玄関にいたことに気づいた零達は、腕の中で安心して眠った子供たちを連れて、リビングへと向かった。
ご飯を食べたあと、組織への潜入捜査がある事と半年は子供たちの面倒を見れない、という事を真純達に伝えた。
「すまないな、秀吉、真純。お前達には迷惑をかけることになる」
「迷惑なんて言うなよ、家族だろう‍?それに仕事なんだから仕方ないだろ〜」
「そうだよ、兄さん。迷惑なんて思わないで。それに、兄さん達に頼まれるなんてすごく嬉しいよ。いつも何の相談もなく勝手に決めるからこうやって相談してくれてすごく嬉しい。
でも母さんに聞いて見ないとどうかは分からないから、母さんをここに呼ぼうか」
秀吉は今家にいるだろうメアリーに電話を掛けた。
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