マイフレンドD

□〜君と僕が幸せになれる方法〜 第7話 後編
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零がふと目が覚めた所は、工場の一室のような何も無い所だった。寝転ばされていて、いつの間にかロープで縛られている。身動きが取らない状態で、取り敢えず秀一にメールを送ろうとポケットを探すがケータイが無くなっている。
(くそ、あいつのに取られたのか・・・‍?)
そうこうしているとドアの外から靴の音が聞こえ、鍵でドアを開けるような音が聞こえた。
寝た振りを決め込み、その誰かが入ってくるのを待つ。
「もう、起きてんだろ〜‍?零ちゃん」
誰かとは山本だった。寝た振りをしておけば大丈夫だろうと思っていたのに、起きているのがバレた。仕方なく目を開け山本の方を見る。
「お前が悪いんだぜ〜‍?俺を振ったんだからな」
「いつも、こんな事を‍?」
「あぁ、そうさ。俺を振った仕置に、こうやって彼氏から俺を振った女を奪ってきた」
「じゃぁ、私が秀一がさんと付き合ってる事を知っててこんな事を‍?」
「あぁ。本当は藤峰でもよかったんだけどな」
「ふざけないで」
「ふざけてんのはテメェの方だろーがよ」
逆切れした山本が零の頬をける。こんな身動きが取れない状況下の上、暴力を振るう山本は人間のカスだ。零は痛みに耐えながらも、山本の方を見る。
「まぁそれは良い。この状況だ、される事ぐらい分かってんだろう?」
零の下にしゃがみ、零の体をむしゃぶりつく様な目で見る。零は恐怖に震えた。秀一じゃない男に触れられる何て考えられなかったからだ。
そんな時だった。山本の頬に銃弾が擦れた。
弾丸の形は多分、ライフル銃の弾丸で間違い無いだろう。山本が、打ってきた方向を双眼鏡を使って見る。
「赤井秀一‍?なんであいつが・・・ライフルなんか持ってんだよっ!しかもあんな遠くから撃てるはずないだろう」
秀一の名を聞いた零は、安心感からか涙を流した。そんな時、如何にもFBIです、と言うような捜査官達が部屋に入ってきて、山本は連れていかれた。1人の女の人が縄を解いてくれ、私にこういった。
「秀一くんから電話を受けたのよ。あの子、ライフルの腕があるのね」
そう言うと、何事も無かったように、零を連れて工場を出た。
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