マイフレンドD

□〜君と僕が幸せになれる方法〜 第5話
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秀一と零、優作と有希子は出会って早々仲良くなった。特に零は有希子と、秀一は優作と仲良くなった。四人とも勉強は良く出来ていて全教科で満点取らなかった事は一度もなかった。ドラ〇もんののび〇君じゃあるまいし、0点を取ることは一度も無い。
それから3年間、四人はずっと同じクラスで何かと言うと4人でいた。今年行った修学旅行や海の学習とかも、同じ班で行動していた。
今日は小学校の卒業式。
腰まで髪が伸びた零は編み込みをして耳元で止めていた。有希子がしてくれたらしく、彼女も同じ髪型をしている。
秀一たちは特に変わらない格好で、正装していただけでとにかく変わらない。
旅立ちの日にを卒業生全員で歌い、校長先生からの言葉を聞いて、退場。
あっけなく卒業式が終わり、四人は花束と卒業証書を抱え、帰る準備をしていた。
「零、秀一くん、小学校卒業式おめでとう」
両親に卒業おめでとうと祝福され、素直にお礼を言う。2回目の小学校卒業を迎えたから、そこまで嬉しくは無いのだが、前回とは卒業の仕方が違ったから、少し違った卒業も楽しいものだと二人は思いながら、思い出の場所を後にした。
夕方頃、優作達とお泊まりの約束をしていたのを思い出して、約束の場所へと秀一たちは向かった。
そこには有希子と優作がいた。
「すまない、少し遅れたな」
「すみません!」
2人で有希子たちに謝罪を入れると気にした風もない有希子たちは笑って受け入れてくれる。
「零ちゃん、今日は一緒にお風呂入ろっか?」
「はい!有希ちゃんと一緒に入りたいです!」
「やだ!零ちゃん可愛いなー」
何て有希子と喋る零を見つめ、優作と秀一は二人のふたりの後ろを歩きながら思った。
(俺の零可愛い)(やはり有希子は可愛いな)
と・・・。傍から見ればバカップルと思われる行為だが、二人ともそんなことは気にしていない。
藤峰家に着き、すっかり顔見知りの有希子の御両親に挨拶して、二階にある有希子の部屋に上がった。LDKある部屋は流石に広く、四人の布団を引いても広いくらいで、家具も色々置いてある。荷物を置いて、4人で机の周りに座る。
「暇だからトランプでもする‍?」
有希子が出してきたトランプが入っているケースを持って、やらないかと聞いてくるので4人ともやると答えて、トランプで遊んだ。
結果・・・。
「もー、3人とも強い〜!優作もちょっとは手加減したらどうなのよ〜」
どれも有希子が最下位で、ポーカーの時は零、大富豪では優作、じじ抜き&ババ抜きではでは秀一が勝って、有希子は一度も勝てていない。
後やっていないのは七並べ、神剣衰弱、ブラックジャック、タワーなどだが・・・。
「どれやります?有希ちゃんが好きなヤツやりましょう!」
「そうだな」
「有希子、どうする‍?」
「んー、じゃぁ七並べ」
有希子の提案で七並べをやる事になり、四人に全カード(ジョーカーを一枚抜いた)を配り終え、ルールの確認をする。パスは3回まで、ジョーカーの置き方などを確認し、始めた。
そして、匕並べで勝ったのは・・・零だった。

結局、有希子が勝てる事はなく、気付いたら時間がお風呂に入る頃になっていて、有希子と零は服を準備してお風呂に入ることになった。広い湯船に一緒に浸かり話す話は恋話。
「ねぇ零ちゃんはやっぱり秀ちゃんの事好きなの?」
単刀直入に聞かれて動揺する。零にとって秀一は前世からの恋人で今も恋人だ。今回は互いに死ぬまで添い遂げると決めた最初で最後の恋人。
好きとか軽い気持ちでは無い。
「好きじゃ無いですよ。秀一さんの事・・・」
「えっそうなの?てっきり・・・」
「でもね有希ちゃん。私は秀一さんのことを愛してるんですよ。好きとか、軽い気持ちで秀一さんのそばにいられませんから・・・」
「そうなんだ。凄いね、零ちゃん。私ね、優作の事が好きなの。物心ついた時から一緒に居てくれて文句ばっかり言うけど私を守ってくれる。だから・・・」
本音を告げる有希子の話を静かに聞く。
「今日、私から告白しようと思ってる。もうすぐ中学生になるし、ちょうどいいかなって思って。小学校の卒業式が告白記念日、何て記念でしょ?」
そう言った有希子の顔は笑っては居たが、頬が引き攣っていた。
「私と秀一さんはお風呂に入ってから少しジュースを買うために家を出るからその時に告白しましょう?私も応援してますから」
零がにこりと微笑んで言うと、少し頬が緩み零にお礼を言う有希子。
零もどういたしましてと返し、微笑んだ。
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