マイフレンドD

□〜君と僕が幸せになれる方法〜 序章U
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アメリカのある病院の一角、二人の男が立ち話をしていた。二人の髪の色は、一方は黒髪、もう一方は金色の髪をしていた。
黒髪の男性が口を開く。
「なぁ降谷。子供は俺に似ると思うか?」
ヘビースモーカーな彼は、口が寂しいのか珈琲が入っていてストローの刺さったコップを持ち、ストローを吸いながら、金髪の男に聞いた。
「さあな、俺は赤井より奥さんの方に似ると思うぞ」
それより、うちの子は俺に似ると思うか?
金髪の男は問に答えた後、同じ質問を黒髪の男に返した。
今の話で理解できるとは思うが、彼らは自分達の妻から生まれ出ようとしている子供たちの話をしているのだ。片方は3日間の陣痛を耐え、もう片方は1週間の陣痛を耐えているため、妻たちは限界を迎えていた。先程出てきた看護師が、もう頭が出たと言っていたので、もう少しで生まれるだろう。
少しして病院内に二人の新生児の産声が響き渡った。
赤い夫妻には男の子、降谷夫妻には女の子が産まれた。
男の子の名前は赤井秀一、女の子の名前は降谷零と名付けられた。産まれた時刻をも同じくして生まれた2人は、二人でいる時、とても笑顔になっていた。まるで何年も会えなかった会えなかった恋人が再開した時のような、満足な笑みだった。
両夫妻は苦笑しながらも、2人をなるべく一緒にいさせた。一歳になり、今まで以上に隣にべったりいる2人を咎める事もせず、あぁ、また一緒にいるなぁ・・・、そう思うだけなのだ。

そしてこの2人が四歳になったとき、新たな物語が始まる−。

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