マイフレンドD

□初恋は赤井。
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僕にとって、赤井は初恋だった。
組織を壊滅するためにタックを組んだ頃から赤井の事を好きになっていた。
でも好きだからって言って告白するのは僕のプライドが廃る。

これは僕が赤井と付き合うまでの奮闘話。

5徹目を迎えた昨日やっと仕事が終わり6徹目の今日はやっと自宅に帰れた。
部下の風見に明日から1週間、休んでください、と念を推されたので、今日はぐっすり寝ようと眠りに入った。

そして起きたのが次の日の夜。携帯の音がなり、それが目覚まし音になった。

「もしもし・・・」

『もしもし、降谷くんか‍?』

目が覚めたばかりなので掛けてきた人物が誰なのか確認しなかったため、掛けてきた人物の声に驚いた。
その人物は・・・。

「あっ、赤井ですか?」

『あぁ、すまないな。起こしてしまったかな‍?』

「いえ、大丈夫です。それよりどうしたんですか?」

『いや、明日にでも二人で酒を飲みに行かないか、と思ってな。ボウヤから君が1週間休みだと聞いたからたまにはそういう事もいいだろう?』

赤井からの誘いに微笑む。そいえばコナンくんにはメールしておいたんだと思い出して、頷きながら答える。

「そうですね。最近飲みに行けてませんから、気晴らしに一緒に行きますよ」

『ありがとう。場所と時間は後ほどメールする』

「了解です」

電話を切ってベットから起き上がって、カレンダーがあるところに歩く。
ペン持って、明日の日付のところに星マークをつける。こうして赤井に会えた日には赤いぺンで星マークを付けてるんだ。
好きな赤井に会えた日は1日気分がいい。
明日は何を来ていこうか。

次の日の夕方、赤井が指名した店に来ていた。予定時間より十分前に来たはずなのに、そこには赤井がいる。

「すみません、待ちました‍?」

「いや、今来たところだ。入ろうか」

吸ってたタバコを携帯灰皿で火を消して吸殻をその中に入れて赤井が中に入るよう僕に促す。
僕は頷くと先に入っていった赤井の後を追い、中に入る。
店内はレトロな感じで、雰囲気がある。赤井のセンスの良さに感心した。

「ここ、いいですね」

「だろう?君は何を飲む‍?」

メニューを見せてくれる赤井の隣に座り、メニューを赤井と一緒に覗いた。

「あっ、ここ、ライあるんですね。一度飲んで見たかったんです、ライを」

メニュー欄に書いてある酒の名前を見て、ライの名前がある事に気がついた。さっきも言ったように、僕はこのお酒が飲んで見たかったんだ。赤井の組織の中でのコードネームだったから。

「じゃぁ、俺は愛酒のバーボンにしよう」

バーボン、と言う名前を聞いて僕の胸が高なった。赤井がバーボンを好きなのを知っているが、バーボンと言うコードネームを持っていた僕にとって、嬉しい言葉である。
赤井につまみはどうする‍?と聞かれたので、適当に頼み頼んだものを待つ。

「降谷くん、今度一緒にショッピングでもしに行かないか?」

「えっ‍?どうしたんです、急に」

「嫌、当分こっちにいるから、君が行きたいなら一緒に行かないか、と思ってな」

「そうなんですね」

またも赤井の誘いに胸が高鳴った。今度はショッピングか・・・。これは友達としてだ。赤井はオレの事を好きだから誘ったんじゃない。
でも断るわけには行かない。断れないんだ。

「いいですよ。明日にでも行きましょう」

「あぁ」

「お客様、ライとバーボンです」

それと一緒に、スナックのサヤエンドウが出される。お礼を言って、ライを1口飲んだ。

「ねぇ、赤井。Truth or Dare、しませんか?」

「真実か、挑戦かを選ぶゲームか。良いな、やろうか」

「パスしたい時はこのショットグラスでスコッチを飲んでください」

「了解した」

ルールを決めたところで、最初に赤井の番から始まった。

「Truth or Dare、どちらにする?」

「では僕は真実をお答えします」

自分のグラスにバーボンを注ぎながら、赤井が質問してくるのを待った。

「君は好きな人はいるのか‍?」

唐突な質問に戸惑ってしまう。貴方だと言えば済む話だがそれは嫌だ。赤井に告白されたい。
取り敢えず居るとだけ答えよう。

「ええ、いますよ」

「そうか」

「貴方はどちらにします‍?」

ライを煽りながら、赤井の答えを待つ。

「では俺も真実を答えよう」

微笑みを浮かべ、バーボンを煽る赤井の答えを聞いた。真実か、なら僕も同じ事を聞いて見ようか。

「貴方は好きな人居るんですか?」

「俺も、君と同じように居る」

答えてバーボンを煽る赤井に動揺してしまった。赤井に好きな人が居るのなら、勝ち目ないな、何て思ってしまう。女の人が好きな赤井に僕を好きにさせることはできない。

「次は君の番だが、どうする‍?」

「じゃぁ、挑戦で」

ライを飲み干して、挑戦を選んだ。

「じゃぁ、降谷くん。好きな奴の手を握ってやれ。期限は1週間でいいかな」

「そうですね。その挑戦、お受けします。貴方はどうします?」

「俺も挑戦を受けよう」

赤井は言い終わると、バーボンを飲み干した。僕は赤井に挑戦を受けると言われどうしようかと考えるが、考えが決まり、赤井に挑戦をする。

「じゃぁ赤井は好きな人に告白してください。期限は1週間で」

「挑戦を受ける。俺も近いうちに告白しようと思っていたからな」

再びバーボンを継ぎながら、僕の挑戦を受けた赤井。
結局、その後もスコッチを飲むことは無かった。

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