マイフレンドB

□後編 後半
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6月に入った俺達は、結婚式に向けて準備を初めて居た。
招待状とか、タキシードとか。
タキシードの色は、快斗の希望で俺のは白、快斗のは黒という事に決まった。
快斗なら白も似合うと思うんだけど・・・。だって実際、快斗は怪盗キッドの仕事をしていた時白い衣装だったし。

だから快斗に聞いてみると。

「新一は白じゃないとダメだって!ウエディングドレス着せたいくらいの美人さんなんだよ?って言うかね、新一は俺のお嫁さんになるんだから!ウェディングドレスの代わりに白のタキシードじゃないとダメ!」

なるほどー、と納得できる理由で。
だって確かに、俺は快斗のお嫁さんになるんだろ?普通なら、お嫁さんになる人は白い衣装を来てるもんな。

まぁそんなこんなで衣装も決まって、俺達は今招待状を作成していた。
結婚式に招く人達、それから披露宴に招く人達の人数等などを快斗と一緒に決めてゆく。

「まずは、両親達は絶対呼ぶだろ?」

「うん、そうだね!あとは服部とか白馬とかも呼ぼうね!」

「そうだなぁ!服部の奥さんの和葉ちゃんとか、青子ちゃんも呼ぼう?」

「招く人が多過ぎるっていうのも結構困るね!」

そんなこんなで結婚式、披露宴に呼ぶ人も決まり、後は日取りを待つばかり。

俺達が結婚式or披露宴に招いたのは・・・。
両親を始めとして、蘭やその息子の快くんや、園子にその旦那さんの新出先生と京極さん。服部夫婦と青子、白馬。それに小さい姿の時にお世話になった?、少年探偵団の皆。
後、阿笠博士と灰原哀。
FBIのジョディ先生と、沖矢昴さん。赤井秀一の妹の世良真純。
警視庁の高木夫妻、白鳥警部とその恋人の佐藤先生。そして目暮警部。

「皆、俺達のことを色々手助けしてくれてたからね。ありがとうって気持ちも込めて、めいっぱい幸せになろうね!新一」

「うん!」


結婚式当日、俺は真っ白なスーツを身に纏って控え室に居た。
控え室には父さんと母さん、阿笠博士や灰原が居る。灰原には花束を、博士には祝金を貰った。博士からの祝金は貰えないと言ったんだけど、博士もあれで頑固だから、ワシにはこれしか出来んと言われ渡されてしまい、これ以上断るわけにも行かず受け取ってしまう俺。お人好しって言うかなんなのか。

その時、控え室がノックされて、俺は控え室のドアを開けた。

「あっ、君達。来てくれたんだな!」

「新一お兄さん、ご結婚おめでとうございます!」

俺がいる控え室に来てくれたのは、少年探偵団の皆だった。歩美ちゃんが花束を持って祝いの言葉を言ってくれる。

「ありがとう、歩美ちゃん」

俺はしゃがみ込んで、歩美ちゃんの頭を撫でながら、お礼を言う。

「新一お兄さん、これは僕達からです!」

光彦から渡されたのは、少年探偵団の皆からの寄せ書き。
俺は受け取って、光彦と元太にお礼を言う。
そいえば、少年探偵団の皆、もう中学生二年生なんだぜ?あれからもう、7年たってるからな。
俺ももう、24歳だしな。

「そいえば今日、快斗の誕生日だったよなぁ」

そう、今日は快斗の24歳の誕生日!
あっ、そうだ!

「なぁ、君達!父さん、母さん、それに博士達もっ!ちょっと相談があるんだけど・・・」

「なぁに?新ちゃん」

「何かな?新一」

「なぁに?新一お兄さん」

皆が俺のところに集まってきて、俺の話を聞いてくれる。

「みんなに頼みたい事があるんだけど。・・・なんだ。やってくれる?」

「もちろん」

「あぁ、新一の為ならね」

「ワシ達も手伝うぞ、新一君」

「私達も!」

「他のみんなにも、私から頼んで置くよ!」

皆協力して、披露宴までに間に合わせてくれると言ってくれて、俺自身も準備に取り掛かった。


そして、教会での結婚式。
快斗は黒いスーツを身にまとっていて、格好良い。
最初あった時は背も一緒だった筈なのに、いつの間には十センチもの差がついている。
でもやっぱり、快斗の事が好き。

「貴方達は、健康な時も病の時も富める時も貧しい時も良い時も悪い時も、愛し合い敬いなぐさめ助けて、変わることなく愛することを誓いますか」

「誓います」

「誓います」

俺は少し俯き気味に答えるが、快斗は胸を張って答えてくれて嬉しかった。
そして、指輪の交換。
リングピローにはまっている俺の指輪を取って、俺の左手の薬指に嵌めてくれる。
俺も快斗の指輪を取り、快斗の左手の薬指に指輪を嵌めた。

「では誓いのキスを」

快斗が、俺の腰に手を回して引き寄せ、キスをしてくれる。

無事、結婚式も終わり、披露宴会場に移動した。
近くに居た両親に、さっき頼んだものが出来たのかと聞くと、ちゃんと出来たと聞いてお礼を言った。

「あのFBIの人たちも手伝ってくれたわよ?沖矢昴さんも、世良ちゃんも」

「そっかー。じゃぁ、後でお礼しないとな!」

そして披露宴が始まり、俺が快斗に内緒にして父さん達に手伝ってもらった物をみんなの前で見せたい為に内緒で司会者に頼んだ。

「えっと、ちょっと順番が代わりまして。
新一さんから、快斗さんへのビデオレターです。どうぞ!」


快斗side

「えっと、ちょっと順番が代わりまして。
新一さんから、快斗さんへのビデオレターです。どうぞ!」

えっ、新一からのビデオレター?
俺は驚いたまま、スクリーンを見た。

GReeeeNのキセキという曲が小さい音量でかかり、新一の声が聞こえる。

快斗へ、と。

スクリーンに現れる文字に合わせて、新一が喋る。

快斗、俺と結婚してくれてありがとう。
この前は、勘違いして死のうとしてごめんな?

新一が、首から血を流して俺が抱きしめて居る写真が映る。その後、俺が新一にプロポーズして泣いている新一の写真。

俺、快斗には言ってなかったけど、お互い別の姿であった時から快斗に惚れてたんだ

快斗に会いに行って、会うだけで嬉しかったんだ

その頃の新一の顔が映る。流石にコナンくんの写真は見せられない見たいだけどなぁ。

元の姿に戻って、1ヶ月後。丁度七年前の今日、快斗に会いに行ったよな。快斗の誕生会を開くからって言う誘いに乗って

丁度その時の俺の写真が映る。怪盗キッドの衣装を来ている時のだ。

その日、やっと付き合うようになったんだよな。
本当に嬉しかった

言葉と共に映し出される、ファーストキスのシーン。一つ一つ、新一がみんなに頼んで作ってもらったんだろう。

快斗と一緒になって、幸せな日々が積み重なってさ。俺、これからもずっと快斗と思い出を積み重ねたい。快斗が生まれてきて、俺と出会ってくれてくれたことに心から、感謝してる。

最後の方は、涙ぐみながら新一の声を言葉を聞いていた。

新一side

俺はスクリーンに合わせて手紙を読み終わると、少年探偵団の皆が持ってきてくれた花束を快斗に渡しに行く。
手紙にある最後の言葉を快斗に伝えに行く。

「快斗!」

「新一」

快斗は半泣き状態だけど、伝えたかった言葉を伝える。

「快斗、誕生日おめでとう。これからもずっと、一緒にいような?」

「うん、新一。・・・ありがとう」

抱き締められて、お礼を言われて頑張った甲斐があったなあと想う。
手伝ってくれた皆にも、後でお礼を言わないとな。


快斗。新一!
そう呼び会える日々が、ずーっと続きますように!

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