マイフレンド C

□Refrain (2)
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(Side:新一)

赤井に少し休んでいるように、と告げられて私は近くのソファーに腰を掛けた。背もたれもあるから、体制が楽でいい。
昨日撮ってもらった赤ちゃんの写真を出して写真を見る。まだ小さい。小さいがちゃんと存在してるんだな、と改めて思う。

そうしていると、隣に赤ちゃんを抱いた女性が腰を掛けた。お腹いっぱいなのか、赤ちゃんは女性の腕の中でぐっすりと眠っている。

「あの、赤ちゃん何ヶ月ですか?」

つい、女性に聞いてしまったが、聞かれた女性は少し驚いた顔をしたが、微笑んで6ヶ月です、と答えてくれる。

「6ヶ月なんですね。可愛いなぁ」

母親に抱かれて、いい顔で眠っている赤ちゃんを見て言う。ついつい心の声が出てしまったけれど、可愛いと思ったことは事実だし本当に可愛い。

「ええ、でも夜は大変よ。夜泣きはするしなかなか寝てくれないし」

あなたの方も産まれたら分かるわ。妊娠しているんでしょう?

赤ちゃんを愛おしそうに見ながら、大変さを教えてくれる。その後に、私が妊娠していると図星をつかれるが、それほど嫌ではなかった。むしろ何で気づいたんだろう、と驚いてしまう。

「何で気付いたんですか?」

「んー、女の感かしらね・・・。なんちゃって、実はあなたがベビー服を楽しそうに選んでるところを見たのよ。それにあそこにいる彼が、赤ちゃんのお父さんでしょ?」

男の子用のベビー服を真剣に選んでいる赤井さんの方を指して、私に聞いてくる。

「はい。彼に休んでいろって言われてしまって」

「そうね。あなた多分妊娠初期でしょう?疲れさせてはいけないと思ったんじゃないかしら」

もっと体の事を考えないと、と注意され、私はご注意ありがとうございます。と返す。
これからはちゃんと赤ちゃんの事を考えて行動しよう。思うと、赤井さんが俺を読んでいる声がする。
私は、さっき話していた女性にお礼を言うと、赤井さんの元に向かった。

「どうかしました?赤井さん」

「あぁ、新一。これなんだが、どっちがいい?」

俺的には、こっちが良いんだが。

ハンガーにかかっている服を両手に持って、私に自分が気に入っている方の服を見せる。
私も、赤井さんが気に入った服の方がいいと思う、と口にすると赤井さんが微笑んだ。

「そうか。じゃぁこれだけ買えば良いだろう。会計に行こう」

「はい!」
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