マイフレンド C

□Refrain (2)
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(side:赤井)

昨夜、新一に妊娠したと告げられ、今日は俺の愛車のマスタングで新一と共にベビー服を見に来ていた。
怪しい人に見られないよう黒い服は着ず、沖矢昴として工藤邸に住んでいた時に来ていた服を着る。
新一にもかっこいいと言われたから違和感は無いだろう。

「赤井さん、こんなのどうですか?」

ハンガーに掛かったベビー服を俺に見せながら聞く新一。俺の好きな笑顔を浮かべている新一に俺も少し微笑みながら、いいんじゃないか?と答える。
でもこっちも捨て難いなぁ、なんていいながら新一はベビー服を真剣に選んでいる。

「新一、着替えは何枚あっても良いだろう。良いと思ったら買っておくと良い」

「そんな・・・。良いんですか?」

「あぁ。
それと新一、俺は少し用事があってちょっと抜けるが此処で買い物をしていてくれ。すぐに戻る」

「はい。私、ベビー用品色々選んで置きますから」

新一の了承を得ると俺は一階にあるジュエリーショップに行った。昨日の夕方新一が妊娠したと聞き、急いで頼んだ結婚指輪を取りに来たのだ。

「いらっしゃいませ」

「昨日指輪を頼んだ沖矢と言う者だが」

流石に赤井と言う名前を使うのは無理なので、偽名を使い沖矢と名乗った。
まぁどちらも俺自身の名前だ。嘘は無い。

「沖矢さんですね、少しお待ち下さい」

店員の女性が奥に向かった。新一は今何しているだろう。多分笑顔を浮かべながら服を選んでいるんだろうか。
目に浮かぶ新一の笑顔に、ベタ惚れだな、と思いながらも苦笑する。

「お客様、こちらでよろしいでしょうか?」

白いケースの蓋を開けて中身を確認する店員に、俺は頷いて支払いを済ませて指輪が入っている白いケースを受け取り落さないようにポケットにし舞い込んでポケットのチャックを閉める。ジュエリーショップを後にした俺は、3回の新一の居るベビー服が売ってある店に向かう。
さっきいた店に戻ると、新一の姿が見えた。新一のそばまで行く。

「あっ、赤井さん。どうしよう、まだ性別も決まってないのに女の子の服ばっかり買ってしまって」

「じゃぁ男の子の分は俺に任せてくれ。新一は少しソファーが置いてあるところで休んで居るといい」

「あっ、はい。赤井さん、ありがとうございます」

新一がソファーに腰を掛けたのを見ると、男の子用のベビー服を選ぶ。
新一と俺の子だ。絶対に可愛くなるに違いない。性別関係なく、な。
どんな服が似合うだろうか。
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