マイフレンド C

□赤新お題1
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君の寝息を子守唄に

コーヒーが入っていたマグカップを片付けた赤井がさっきの部屋に戻ると、新一が椅子に座って机の上に顔を伏せて寝ている姿が見えた。
(疲れて眠っているんだろうが、このままでは風邪を引くだろう)
そう思った赤井はテーブルが置いてあるところに向かった。新一は疲れて眠っているために、起きる気配は無いが、何の夢を見ているかは分からないが新一が言った寝言にドキッとしてしまう。

「・・・ん、・・・赤井さん」

寝言でも新一に名前を呼ばれ、正直言って凄く嬉しかった。新一が好きである赤井にとっては刺激が強すぎる。
眠っている新一を起こさない様に抱き上げて横抱きにし、部屋を後にして新一の部屋に向かう。
新一をベットに寝かせ赤井が離れようとすると離れるなとでも言うように、赤井のシャツを掴む新一。
そんな姿に赤井は苦笑しながら、自分の額を新一の額と重ね、赤井は言葉を紡ぐ。

「自惚れてもいいのか。新一君」

名残り惜しいが赤井は自分のシャツを掴んでいる新一の指を離し、部屋を後にしようとした。
その時。

「好きです、・・秀一さん。・・・誰よりも愛してます」

強烈な告白が聞こえ振り返ってみるが、起きる気配は無くどうやら寝言なのだろう。
でも寝言だとしても、本人の口から告白の言葉が聞けて赤井は嬉しかった。赤井は新一の元まで向かい、眠っている新一に許可を取らぬまま、新一の唇に口付けた。そしてまた新一が赤井のシャツの掴んだ。今度は退けることはしたくなくて、そのまま新一の隣に横たわる。
赤井はタオルケットを新一に掛けてやり、そのまま新一を抱きしめる状態になった。本当なら本人が起きている時にしたいのだが、まだ告白もしていないので、それはまた今度。互いの思いが通じあった時に何度でも抱き締めたい。
新一の静かな寝息が耳に聞こえて、それが子守唄効果になり赤井はいつの間にか眠っていた。
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