マイフレンド C
□海へ行こう!@
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僕、工藤コナンです。
今日は土曜日ってことで、学校は休みで今日は博士家でみんなで集まっていた。
「どうじゃコナンくん。明日海にでも行かんか」
ソファーに座って、クーラーの効いている部屋で涼んでいると、博士が聞いてきた。
海か・・・。
「俺はいいけど、あいつらは・・・」
「明日は海だぜ!何持ってく?」
「私はビーチボールと浮き輪だよー」
「僕もです!」
ソファーからあの3人がいる所を見て話している所を聞くと、俺は苦笑いをしながら博士にいう。
「嫌なわけねぇか。・・・博士、あの人も呼んでもいいか?」
「あぁ、ワシはいいぞ」
俺は博士の返事を聞くと、ちょっと出てくると言い残し、博士の家を出て隣の家に行く。家のインターフォンを押してみる。
十秒程して、家のドアが開いた。
「コナンくんでしたか。いらっしゃい」
「こんにちは、昴さん」
そう、昴さんの家。
昴さんの後をついて家に上がらせてもらう。
相変わらず家は片付いていて、必要なもの以外置いてない。
「コナンくんはブラックコーヒで良かったですよね」
「うん、僕コーヒー大好き」
とりあえずソファーに腰掛けて昴さんに返事を返す。
机の上に読みかけのホームズの本が置いてある。
題名は緋色の研究。英語ではA Study in Scarlet=B
アーサー・コナン・ドイルがシャーロックホームズをこの世に最初に生み出した小説。
そいえば沖矢さんはこの初版本が好きなんだったっけ。
リビングから戻ってきた沖矢さんが両手に一つずつ持っていた片方のコップを俺の目の前に置いてくれた。
「それで、コナンくん。今日はどんな用事で来たんですか?」
「うん、あのね昴さん。明日なんだけど、博士たちと一緒に海に行くことになったんだけど、忙しくなかったら一緒に行かないかなって思って」
子供らしく、昴さんに尋ねる。
昴さんは新一兄ちゃんとは歳が近くて、大学生なんだ。今は卒業論文を抱えてるって言ってたから、明日がもし暇ならと思い、誘ったのだ。
「そうですか。明日なら多分用事は無いので、一緒に行けますよ!」
「やったー」
子供らしく喜びながら、心の中でも拳を握って喜んだ。
夕方、日も暮れてきたこと出し解散しようという事で博士の家を後にして家に帰った。
「ただいまぁ・・・」
靴を脱いでシューズボックスに置きながら、帰ってきたことを知らせる。
リビングには新一兄ちゃんの友達の快斗兄ちゃんが遊びに来ていた。
「快斗兄ちゃん、来てたんだ」
「よぉ、コナン。お帰り〜」
快斗兄ちゃんにただいまぁ、と返すと手を洗いに洗面所に行く。
そこで手を洗うとリビングに戻り、ソファーに座る。
「あっ、コナン。お帰り〜!今ご飯作ってるからご飯ちょっと待ってね〜」
キッチンから僕の顔が見えたのか、新姉ちゃんが声をかけてくる。
とりあえず、うん、と返しながら新一兄ちゃんがいない事に気付く。
って言うか、何で快斗兄ちゃんが来てるんだろ。
「快斗兄ちゃんは今日は何で此処に?」
「あぁ、今日はご飯をご馳走になりに・・・。って言うのは冗談で、遊びに来ただけ」
「そっか。新一兄ちゃんはどこにいるか知ってる?快斗兄ちゃん」
「あぁ今日は仕事でいないらしいぞ〜。今日来た時に新ちゃんが言ってた」
今日は仕事・・・。
新一兄ちゃんの仕事とは、多分FBI関係だろうなぁ。
新一兄ちゃんはFBI捜査官だしな。
でも家の家族以外、この快斗兄ちゃんでも新一兄ちゃんがFBIだという事は知らない。万が一バレて殺されでもしたらいけないから黙っているのだ。
快斗兄ちゃんにお礼の言葉を告げると、昨日読みかけで置いていた栞が挟まってる本をとる。
自分の読みかけの本以外を取ってしまってはいけないから、栞が全員違うのだ。
ちなみに僕のは蝶の刺繍が入っていて、全部手作りの栞。
まぁ手作りって言っても、僕が作った訳じゃないけど。
とりあえずご飯を済ませた俺は自分の部屋で明日海に行く準備をしていた。
小学校で使っている水着セットと、自分用の浮き輪等を袋の中にひとまとめにして入れる。
「明日、楽しみだなぁ」
と、思いながら布団の中に潜り込んで目を瞑る。
瞼の裏には昴さんの顔が浮かび、自然とすぐ眠りに入れた。