マイフレンド C

□H
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そして、24日。
赤井さんと約束していた通り、ある場所に向かった。

そのある場所とは、松田さんの墓だった。
赤井さんが松田さんと関わりがあるだなんて知らなかくて、最初は驚きだったけど、今日シェアハウスから出る前に赤井さんから聞いた。

『聞き忘れてたんだけど、赤井さんって松田さんと知り合いだったの?』

『あぁ。あいつとは幼なじみでな。陣平が死ぬ半年前位に久しぶり会って、恋人・・・いや、新一の事を聞いてな』

『その時に初めて写真で新一の顔をみて一目惚れをした』

そんな話を聞いた俺は、嬉しくて赤井さんに抱き着いた。
それが今日朝の話。

墓場の近くの駐車場に車を停め、松田さんの墓場がある所まで歩く。
お盆が過ぎたからか、墓参りの人も少なくて、今日来ているのは俺達だけだった。
墓場に着くと花を供えて、赤井さんとふたりで手を合わせる。持ってきたお酒を、蓋を開けて墓の上から掛ける。
後は、線香を火を付けて備えた。

「陣平、久しぶりだな。今日は新一も一緒だ。もう新一の心配はしなくてもいい。
これ以上泣かせないと約束する」

赤井さんが松田さんに話しかけている。嬉しくて、俺も涙をながしながら、赤井さんと松田さんに心の中でお礼を言った。

赤井さんには好きに成ってくれてありがとう、と。

松田さんには、心配かけてごめん。それからありがとう、と。


墓参りを済ませた俺達は、何故か俺の実家に行きたいという赤井さんと一緒に工藤家に行く。
久しぶりに実家に帰ってきた俺が家に入ると、何故か二人分靴がある事に気付いた。
俺はそれが誰か言われなくても分かる。

俺の両親だ・・・。

「しーんちゃん」

名前を呼ばれて声をした方を見るとやっぱり、思った通りの人物が居た。

「何で父さんと母さんが?」

「俺が呼んだんだよ」

いつの間にか隣にいた赤井さんが、俺に話掛けてくる。

「えっ?」



まぁその後、昼ご飯を4人で食べて、これからのことについて話していた。
それで何故か赤井さんと話したい、と言う父さん達をリビングに残し俺は母さんと2回の俺の部屋に行く。

「でも新ちゃん、見る目があるわね!流石私と優作の息子だわ!
秀ちゃんすっごく格好良いしね」

「格好良いって言うか何ていうか。まぁたしかに、運動神経も良いし、FBI捜査官だしな。
逆にまた俺を置いて死んで行くかもしれないって言うのが、心配で」

「そうね。私からもビシっと言っとくわよ。息子を泣かせるなってねー。
もし先に死ぬのなら、新一も巻き込んで欲しいわ」

んー、地味に母さんに怖いな。

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