マイフレンド C

□G
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「昨日はお世話になりました。また暇が出来たら、大阪に遊びに来ます」

俺は服部の御両親に挨拶すると、笑顔で返事を返してくれる。

「その時はまた来いや、待っとるで」

服部家を出て、関空に向かう。

東京に着いた俺が、シェアハウスに戻ると家の電話が鳴った。

「もしもし?」

「あっ、やっと電話に出た。この番号って赤井秀一が住んでる家の番号よね?」

「はい、そうですが・・・」

「えっと、工藤新一くんっているかしら?」

「・・・僕ですけど」

「貴方が新一くん?っ大変よ!シュウが倒れて病院に運ばれたのっ」

俺は驚いて言葉を失った。
とりあえず、病院の名前を聞いて電話を切り、その病院へと走った。

受付に病室の番号を聞き、急いで病室に向かう。
病室に着くと、部屋の前にはよく見知った人物が居た。

「ジョディ先生」

「新一くん、シュウなら中にいるわ。中に入って上げて」

ジョディ先生にそう言われ、俺は素直に頷くと、病室の戸をノックして入る。
そこには疲れ切った顔で眠っている赤井さんの姿があった。

俺はベットの近くに置いてある椅子に腰を掛けて、赤井さんの手を握る。
ただただ、赤井さんが無事に目覚めてくれることを願った。

夕方になり、俺が少しうたた寝していると、赤井さんが俺を呼ぶ声が聞こえ、目が覚めた。
俺が赤井さんの方を見ると、微笑んだ顔で俺を見ている赤井さんと目が合う。

途端に涙が溢れ出し、俺は赤井さんに不満をぶつける。

「めちゃくちゃ心配したんですよ?・・・俺、赤井さんが倒れたって聞いて・・・。不安で不安で」

「すまない」

「俺、また好きな人を失うんじゃないかってずっと、ずっと不安だったのに・・・」

俺がそこまで言うと、赤井さんに手を引っ張られて抱きしめられる。

「すまなかった、新一。これは、本当なら二十四日に言おうと思ってたんだが・・・。
好きだ、新一。愛してる」

力強く抱き締められて紡がれる言葉に、俺も負けないように頷く。


病院の許可も下り、俺と赤井さんは家に帰ってきた。
やっと両想いに成れた俺達は、家に帰ると玄関であるにも関わらず、どちらからとも無く抱きしめ合い、キスを交わす。

啄むように何度もキスを交わし、合間にお互いの名前を何度も存在を確かめるように呼び合う。
そこから先はもう、甘い夜しか残ってねぇぜ?

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