マイフレンドD

□〜君と僕が幸せになれる方法〜 第12話
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高3の夏、秀一はFBIの資格をとるためにアメリカへと帰国して行った。生まれ育った故郷に1年ほど帰ってくるとメアリー達には伝えたが、本来の目的はそれだ。
零もついて行こうと思っていたが、学校もあるし秀一の妹たちの世話をする為、日本に残った。バイトをしながらだから少し大変だが、将来妹や弟になる真純と秀吉のためだ。何だってする。

それから大学卒業後、FBIの資格と大学卒業の資格を持った秀一が日本に帰国してきた。
大学卒業の後、警察官採用試験があり秀一たちは見事に合格した。
「秀一さん、合格おめでとうございます!」
「零こそ、流石だな。東都大学を主席で卒業しただけある」
「そんな事は無いですよ。凄く難しかったので」
「そうだな」
笑顔で話し合ったあと、懐かしい場所へと向かった。以前、スコッチが亡くなった場所だ。実は今日、零は秀一にプロポーズしようと決めていた。
「秀一さん、この場所懐かしいですね」
「あぁ、かつて零が俺を恨み初めた場所だな。そして、スコッチが自殺した場所でもある」
「ええ。あの時は本当に秀一さんがスコッチを殺したって思ってました。でも、違うって事がわかって、いつの間にか秀一さんに惹かれていました。秀一さんに告白された時、凄く嬉しかったです。私にとってここははじまりの場所だと思ってます…。だから」
ポケットから指輪が入っている箱を出して蓋を開けた。
「私と結婚してくれませんか?」
「・・・っ」
秀一は零の唐突なプロポーズに驚いたが、すぐに冷静を取り戻し、秀一が頷いた。秀一もいずれはプロポーズをしようと思っていたから先を越されたのは悔しいが、零の真っ赤に染めた顔を見て、それもいいかと思った。
婚姻届を出して、戸籍上夫婦になったふたり。
その日のうちに初夜を迎え、秀一は零を抱き潰した。

警察学校では懐かしい顔が勢揃いしていた。スコッチこと谷本健二、観覧車の爆発自ら巻き込まれて亡くなった松田陣平、松田の親友である萩原研二、伊達航など、前の時零の同期だった者の顔が沢山見える。中でも名前を挙げた4人は零との仲がよかったのだ。
個性の強い4人と、今世もまた仲良くなれるのだろうか。

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