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□めずらしく
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休日の午後、
それぞれが思い思いの時間を過ごしている。
「……」
「…ハナ…近くねえか?」
「気のせいだよ、」
シリウスの肩に頭を乗せれば
離れようとしていた彼の動きが止まる。
「…どうした」
「シリウス、好きよ」
「ああ。」
小さく頷いてそのまま唇を重ねる。
「ん…、ねぇ」
「なんだ、」
「たまには、言葉で言ってよ」
そのまま彼を見上げて懇願すれば、
「はいはい、好き、大好き
…どうだ、これで満足か?」
なんて、適当な返事が返ってきた。
「シリウス、」
顔を覗き込もうとすれば、
「やめろ、」
なんて、少し機嫌の悪い声。
私と目が合う前に、シリウスは
そのまま顔を下げて、私の唇を奪った。
め ず ら し く
(( 真っ赤なあなたが、誰より愛おしい ))
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