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□キミと2人なら
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( たわこ様 リクエストありがとうございました! 遅くなって申し訳ないです.. )


――――――――――――――






――― AM 1:00 。






「ハナ…。

起きて、ハナ…」




何処からか私が想いを寄せる彼、
ハリーポッターの声がする。



「…ハナ、」

「…ん…ハリー?」



周りを見渡しても誰もいなく、
再度寝転ぼうとした瞬間、

何もない空間からハリーの顔だけが宙に浮かんだ。



「っ…!!」

「しっ! ハナ、静かに…」


ハリーの少し大きい手が、私の口を塞ぐ。



「あの、ハナ、驚かせてごめん…。
これ、透明マントなんだ」

「あ…ああ、そうなのね
それで、どうかしたの?」



立ち上がると同時に、ハリーが私の腕を掴む。


「ハナ、その、
キミに…見せたいものがあるんだ

ついてきて、くれる?」

「ええ…、」





――――――




ハリーに連れられてついた先は 中庭だった。



「ハリー、中庭に何があるの?」

「あー、えっと、これだよ」


ハリーが透明マントの中から出したのは箒。


「待ってハリー、私飛べないの。
それに…箒がないわ」


苦笑いしていれば、
さも当然だとでも言う様に自分の前を指差すハリー。



「え?」

「あー、ハナ、僕と乗るなら
きっと、落ちないと思うんだけど」

「…うん、」



何度か頷いた後、箒に跨がれば
後ろからハリーの腕がまわされる。


「ハナ、しっかり捕まっていてくれる?」

「っ、うん」


ドキドキとうるさい心臓の音が
彼に聞こえてしまわないだろうか…なんて

そんなことを考えているうちに、
遥か空高くまで飛んでいた。



「ハナ…ほら、見て!」


ハリーが指差した方を辿れば

そこには、空いっぱいに輝く星。


「…すごい、!」

あまりの絶景に 言葉を失っていると



「ハナ…」

ハリーが私の肩に、そっと顔を寄せた。


「っ、ハリー?」

「…あの、聞き流してくれて構わない
けど、聞いてほしいんだ」

「えっと…何?」






「キミが、好きなんだ…」

「え…?」


その意味を理解できず、ハリーの方を振り向けば ハリーの顔は、真っ赤に染まっていた。


「か、帰ろうか」

「っ、ハリー! 私も、あなたが好き」

「えっ…本当?!」
 

ハリーの声に被せて告白すれば、
彼が、嬉しそうに笑う。



「ロンに、報告しなくちゃ」

「わざわざ言わなくても、きっとすぐにばれるわ」

「確かに、そうかもしれないね」


クスクスと笑っているとハリーが話し出す。



「…ハナ、」

「なに?」


後ろを振り向けば すぐ近くに、ハリーの顔。


「っ…」

「…目を、閉じて」


言われるがままに目を閉じれば、
私の唇に、彼の唇が優しく触れた。



「ハリー、」

「ハナ…明日も、早いから
今日は、帰ろうか」

「少しだけ、寄り道しましょ」

「そうだね。あっちから、帰ろうか」

「ええ。」


ハリーが箒の柄を掴めば、箒が動き出す。

心地よい風が頬を抜ける中、
そっと寄りかかれば、彼が優しく笑った。



キ ミ と 2 人 な ら

(( どこまでも、飛んでいけそうな気がした ))


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