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□ひどいひと。
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「俺、好きな人いるんだよな。」




「…へぇ。」




誰かさんに、スネイプの罰則を受けるという面倒事に巻き込まれ


仕方なく反省文 羊皮紙5枚分を書いていると



目の前に座るフレッドが、急に真剣な顔をする。






「なぁ ハナ、誰か知りたい?」




「別に。あんたに興味ない」



「…他の奴にキョーミあんの?」



「そうだね。」




冷たく返事をしても、奴は動じることなく


つらつらと質問をならべる。





「なぁ、それって俺より良い男?」




「……………うん。」




彼を見れば、ガタッと音をたてて席を立ち




私の唇の前で、優しく微笑んだ。





「俺はその男より、
ハナを本気にさせる自信、あるぜ」



「っ……!」




その一瞬の出来事に、心臓が とびはねた。






「あれ?
俺にキョーミないんじゃなかった?」



「な、い…」




真っ赤になっているであろう私を見て



意地悪く笑う奴の胸を、ぐっと押し返した。






「ハナ、嘘つくなよ」



「……はっ?」





自信満々に笑う彼、フレッド・ウィーズリーは





「好きなら好きって、素直に言えよ」



なんて、耳許で囁いた。




ひ ど い ひ と 。


( っ、期待なんてさせないで! )

( 俺は、本気だ )

(( ニヤリ、と笑う彼が、言葉を発する前に
私の唇を奪った ))




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