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□さよならの3秒前
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ねぇ、フレッド 知ってたよ。
あなたに、私以上に好きな人ができたこと。
「…ド、フレッド!」
ほら。いまだって
あなたの目には、隣で手を繋いでる私よりも
友達と笑いあってるあの子しか、目に写ってないの。
( そんなの、ツラい。
大好きな人から、想われないなんて… )
だけど、一番 可哀想なのは、私なんかじゃない。
2人は想い合っているのに…
私がいるせいで動くことのできない、
フレッドとアンジェリーナ。
フレッド、大好きだよ。
だから……
「フレッド…」
「ハナ、どうした?」
優しく笑って振り向いた彼に
「……バイバイ、しよっか。」
私が笑顔を張り付けて、別れを告げれば
彼が目を見開いた。
さ よ な ら の 3 秒 前
(( ほら、はやく頷いて。
もう、これ以上一緒にはいられないから ))
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