Short

□My Girl
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「ローン」




ハグリットの元へ向かう


ハーマイオニーとハリーと別れ、


談話室へ向かう僕の横からひょこっと顔を出すのは


僕の愛しい彼女。





「ハナ、キミどうしてここに?」



「ロンのこと、探してたの!」



ニコニコとこちらを見上げる可愛い彼女。




「ハナ、談話室へ戻るの?」




「ううん!

ねぇ ロン、あっちへ行きましょ」



「良いけど、何かあるのかい?」




「…二人になりたいの!


わかってよ、バカ」



そう言ってハナが僕の手を取って走り出す。



今の僕はきっと耳まで真っ赤だ。







静かな場所に着いたところで、


息を切らして二人は座り込む。



「はぁ、ハナ、キミ走るペースはやいよ!」



「そうかな?」



「そうだよ」






「あっ…」


「?なんだよ」



いきなり声をあげるハナ



「ロン、足元に蜘蛛!」



「え、うわああぁあ!!!」



飛び上がる僕を見て、クスクス笑いだす彼女。



「ハナ、もしかして…」



「うん、嘘だよ!」




「…この!」



ニコリ、と笑って見せたハナに

覆い被さるようにして凭れる。





「ロン! 重いー!」



「もうしない?」



「しない!しないから降りてよ」





「……」




「…ロン?」



そのまま黙って見つめていると

ハナが僕を不思議そうに見上げる。






「ハナ…、」




「?」




彼女の艶の良い赤い唇に、

吸い寄せられるように近づく。





「…ロ、ン」



「ハナ…」




小さなリップ音で我に返り


彼女の上から慌てて退ける。



「ご、ごめん…!」



「何で謝るの?

謝る必要ないじゃない」



ハナは優しく微笑んで


そのまま僕の首に腕を巻き付け、


再度唇を重ねた。




「ロン、好きよ」



「…、僕もだよ」





M y G i r l


( 世界で誰より、愛しい僕の彼女 )

(( 甘い時間を過ごす僕らの耳に
授業を知らせるチャイムは聞こえない ))




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