WJ作品
□デスノート〜第一部
2ﾍﾟｰｼﾞ/49ﾍﾟｰｼﾞ
【Ｌの日記】
某月某日(曇り)
今日松田が捜査本部にPS2を持って来た。
休憩時間にやると云っていたが皆夢中になってゲームをやっている。
そんな浮わついた気分でいられると困るのだが…ストレス解消になるらしいから仕方なく許可する事にした。
捜査そっちのけでは困るから程々にして欲しいものだ。
某月某日(曇りのち雨)
大学から帰ってみるとまた皆でゲームをやっていた。まさか私が講義を受けながら夜神月のプロファイリングをしている間ずっとやっていたのか？
皆もういい大人なのに…ワタリも呆れている、当然だろう。
こんな事なら許可などするんじゃなかった…
某月某日(雨)
やってしまった…
『百聞は一見にしかず、竜崎もやってみたらどうです？』
の一言に渋々コントローラーを手にしてしまったのが間違いだった…
こ、これはハマる！ああ、こんな事では…でもやめられない！
某月某日(晴れ)
昨日とはうって変わって実に気持ちのいい天気だった。
なのに私は何をやっているんだ…そろそろ夜神さんの視線が痛くなって来た。でもどうしても勝てない敵が居てあと少しで…
どうして私はこう負けず嫌いなんだろう。
某月某日(晴れ)
今日は模木に目の下のクマが濃くなったと云われた。いつもとそう変わらないと思うが…そうなのか？
日中ゲームをやると夜神さんの視線が痛いから、ただでさえ短い睡眠時間を削ってるのがまずいんだろう。
何はともあれ明日こそはあの敵を倒すぞ！
某月某日(曇り)
遂に夜神さんに叱られた…寝ないで遊んでいたのがバレたのだ。
指揮を執るべき立場の人間が過労で入院なんて事にでもなったらどうすると諭された。自分だって倒れたクセに…
寝るまで見張ってるって…確かに私は幼稚で負けず嫌いですけどそんな子供じゃ…と言い切れない自分が悲しい。
某月某日(晴れ)
私のせいで夜神さんに叱られて松田がPS2を持って帰ってしまった…ああ、松田には本当に申し訳ない事をしてしまった。
でも続きが気になる…か、買おうかなPS2。
でも夜神さんに怒られるのは嫌だな…あの人には一番嫌われたくない。
某月某日(曇り時々晴れ)
私がしょぼくれているのを見て夜神さんが家に遊びに来る様進言してくれた。夜神君がPS2を持っているからゲームとプロファイリングがいっぺんに出来ると云いたいらしい…
けど丁重にお断りした。
何せここのところ毎日夜神さんに寝かしつけられていたから自力では眠れなくなってしまって…
流石二児の父、子供を寝かしつける術は心得て…って自分で子供だって認めちゃったよ。
息子じゃ私を寝かしつけるのは無理だろうな。
番外・月の日記(抜粋)
某月某日(涙雨)
流河に遊びに来いって云ったら『夜神君じゃ私を寝かしつけられないから駄目です』と断られた。
僕には出来ない事なんてないと思ってたのに！
てかいつも誰に寝かしつけられてるんだ!?そんな羨ましい事をしてる奴がいるなんて…
いっそデスノートで殺してやろうか。
《終》