WJリクエスト

□真夜中の職員会議
1ページ/1ページ

相沢
「しかしあれですね、流石は夜神先生の息子さんですよ。
今回のテストも全教科満点!!
さぞや鼻が高いでしょう」

総一郎
「え?ああ、相沢先生…
息子もそうですがうちのクラスの竜崎、彼の学力にも舌を巻きます。
私の学生時代はとてもああはいかなかった」

松田
「夜神先生のクラスには竜崎、相沢先生のクラスには月君…
はぁ〜、羨ましいなぁ。
僕のクラスにはあの問題児、弥がいますからね…」


頭は悪くないのだが性格に問題ありの女子生徒・弥海砂の素行に溜息をつく教員・松田。
最近では授業をさぼっては月の追っかけをし、移動教室にまで侵入すると云う有様である。


相沢
「松田先生は叱り過ぎなんですよ、だから弥も反抗する」

松田
「だからって優しくし過ぎて、夜神先生みたく教え子に手を出すのも…
あっ…!」

後ろの席に本人がいる事を忘れ、度々禁句をかます松田は生徒達からは《八兵衛》と呼ばれていた。

相沢
「いやぁ、竜崎なら私も手を出したくなりますよ。
頭が良くて運動神経抜群でおまけに可愛い」

総一郎
「相沢先生…
フォローになってない様だが…」


教員・夜神総一郎が溜息を付くと、丁度噂の張本人達が仲良く連れ立って職員室に入って来た。


「先生、さっき云ってたプリント取りに来たんですけど」


「私は単に夜神先生に逢いたいからついて来てしまいました」


この生徒は臆面もなくこう云う事を云う。
相手は教師でしかも親友の実の父親だと云うのにまるでお構いなしだ。
月も彼のそう云う性格はよく知っていたが、場所が場所だけに流石に面食らった。


彼らが職員室でそんなやりとりをしているとにわかに校庭が騒がしくなった。
なんと、今時卒業生が数名バイクでグラウンドを爆走しているのだ。


相沢
「あれは…!
去年の卒業生だ、松田先生のクラスだった生徒達ですよ!」

松田
「ええっ、僕の!?」


つくづく問題児ばかりが出るクラスである。
卒業生達は暫くバイクを乗り回していたが、その内止めに入った体育教師に喧嘩をふっかけ始めた。



「見て下さい夜神君、数取り団ですよ!
ぶんぶんぶぶぶん♪
あっ、模木先生がうっちゃられた!」


「そ、そんな訳ないだろ、竜崎!!」


「え?違うんですか?
あ、分かった!
ちゃっちゃっちゃっちゃっちゃらららら、あふぅ〜♪」


「いや、氣志團でもないから!!」

現実逃避にボケているのではない…ナチュラルに出た言葉だ。
天然成分100%で作られている彼は時折こう云うボケをかます。


松田
「尾々井、三堂、樹多、鷹橋、火口、紙村、葉鳥、奈南川〜!!(ワンブレス)
卒業してまで僕を苦しめるのか、くそっ!!」

相沢
「あっ、松田先生!!」

総一郎
「私は下へ行って来る、お前達は危険だから来るんじゃないぞ!」

相沢
「や、夜神先生まで!!」


来るなと云われてはいそうですかと引き下がる竜崎少年ではない。
先程体育教師の模木がうっちゃられているのを見ているだけに、愛する夜神教諭に危険があってはと職員室を飛び出した。



「竜崎!!
お行儀悪いぞ、そんな窓から!!
あっ…………あ〜あ、何回目だよこれで…
いつもいつも、よく三階から飛び降りるよ…」


三階の窓から飛び降りる人間を見た割には月のツッコミは冷静である。
彼の《いつも》と云う科白はどうやら事実らしい。


相沢
「よくそんな冷静でいられるな、夜神。
お父さんや親友が危ないかも知れないんだぞ?」


「父だけなら心配ですが、竜崎がいるなら寧ろ心配なのは卒業生達ですよ、相沢先生。
うっかり父さんに怪我でもさせた日には生きて学校を出られません」

相沢
「生きて…!?
お、おい、夜神、それこそ何を冷静に!!
竜崎に殺人だけは犯させるな!?」


「ははっ、殺人なんてしませんよ彼は。
極秘で学校の地下に作った施設に一生監禁する位なもので」

相沢
「し、施設!?監禁!?」


「冗談です」


本気にされる辺り、相沢にはやり兼ねないと思われている竜崎少年であった。

さて、処移ってこちらは校庭。
教員・夜神と松田がグラウンドに着いた時には、既に窓から先回りした竜崎少年が暴走する卒業生達と対峙していた。
しまった!!と教員・夜神は思ったがどうも様子が変である。


樹多
「可愛い…(萌)」

鷹橋
「可愛い」

火口
「かっ可愛いなぁ」

三堂
「抱き締めたい(悦)」

尾々井
「あ、あのっ、お名前は!?
是非僕とお友達になって下さい!!」


「え、ちょっ、か、勘弁して下さい…
私そう云う素で数取り団な出で立ちの恥ずかしい方達とはお友達にはなれません…
(たじっ)」


この八人、姿も古典的なら目をハート型にさせてしまうところも古典的である。
竜崎少年はすっかり彼らに取り囲まれてしまった。


総一郎
「りゅ、竜崎!
竜崎ーーー!!」


「父さん、ここは僕に任せて」


後からゆっくり降りて来た月が、竜崎少年を救出するべくナンチャッテ氣志團に近付いて行った。


葉鳥
「な、何だお前は」

奈南川
「俺達のエンジェルを取り上げようったってそうはいかないぞ!?」


「ははっ、僕には彼女がいるからご心配なく
(ホントは狙ってるんだけど)
それより彼はね、数取り団のファンなんだ。
そんな暴れたりするより数取り団ごっこでもして在校生と親睦を深めた方がよっぽど彼に喜ばれると思うよ?」

紙村
「ななな何ですと!?
エンジェルに喜ばれる!?」


月は持ち前の口のうまさですっかりナンチャッテ氣志團を云いくるめてしまった。
勿論平和的に竜崎少年を救出して株を上げようと云う下心付きだが。



「うっ、うわぁん!
怖かったですぅ〜」


「ははっ、竜崎、早く僕の胸に…アレ?」


「夜神先生〜」

総一郎
「ああ、竜崎怖かったろう…
可哀想に、よしよし」


「そんなんありかよ…」

ミサ
「ライト…
ミサと云う彼女がいると自分で云っておきながら、その反応はなんなのよ」


「え゛、ミ、ミサ、いつの間に…
(戦慄)」


結局午後の授業は在校生と卒業生の交流会に急遽変更、全員参加の数取り団合戦と相成った。
いえいえ、全員ではありませんでした…


月だけは嫉妬に狂ったミサの激しい攻撃に、目を背けたくなる地獄絵図と化していましたから(笑)
《終》




◆あとがき◆

りゅーくん様、大変お待たせ致し真下。
デスノ学園モノ如何だったでしょうか。
なんだかあんまり学園モノしてませんね。
本当はLに体操着とか着せてみたかったんですが(笑)
りゅーくん様、リク有り難う御座居ました。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ