WJ作品
□BLデスノート
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【紅葉狩り】
「ロマンチックですね、総一郎さん…」
「そうだな…だが紅葉も綺麗だがあなたはもっと綺麗だ…」
「総一郎さん…(ぽっ)」
完全に二人だけの世界に入っている。
先日の捜査方針についての意見の違いから一時決別してしまったLと総一郎だったが、総一郎がLを紅葉狩りに連れて行く事でご機嫌の回復を図ったのである。
しかし二人以外の姿は見えない。
「普段手錠で繋がれている月君から解放されて総一郎さんと二人きり…幸せです」
「時間制限があるのがなんだがな。
まあ、あの薬を盛られてはもう後7〜8時間は起きないだろう」
なんと総一郎は自分の息子を含む本部にいる全員に一服盛ったのだ。
しかしLは顔色も変えず(寧ろ嬉しそうに)自作のお弁当を広げ出した。要領の悪さは兎も角、Lは料理上手なのである。
しかも今回は和食に挑戦したとかで、紅葉をイメージした彩りや形の煮物やきのこをふんだんに使ったおこわが食欲をそそる。
「これは旨そうだ。帰ってからの後片付けは大変そうだが(笑)」
「帰る前に皆さんが目を覚ましたら強盗かと思うかも(照)」
本人達にはとんでもない事をしでかしたと云う自覚は全くない様である。
兎に角愛を語り合う為に邪魔になるものは容赦なく排除すると云う姿勢らしい。
「月君を拘束から解放してからはずっと手錠で繋がれっぱなしでしたからね。
私だって年頃なんです。こうして大好きな人との二人きりの時間が欲しい…」
「竜崎…今はこうして二人きりだ、誰に遠慮する事もない。
さぁ、もっとこっちへおいで」
普段遠慮しているとも思えないいちゃいちゃっぷりだが、周囲に他の紅葉見学客がいないのを幸いと熱い口づけを交わす。
「料理も旨そうだがこっちはもっと旨そうだ」
「あっ…総一郎さ…ん」
始まってしまった…
紅葉の季節なのだから外は当然寒い。こうなる事を予想してかLは予め服を脱がずとも愛を確かめ合える様、スカートを着用していた。
しかしまずは焦らす様に服の上から上半身のふたつのつぼみをまさぐる。
「ひゃう…く、くすぐったい…
あ…あん、もっと…」
Lに促され服の裾から手を入れ突起を直接愛撫する総一郎の手は外気に晒されていた為ひんやりと冷たい。
「竜崎…寒くはないか?」
「総一郎さんに…あっ…抱かれて…いるから暖か…い…です…あうぅん…っ」
Lの体が冷えてしまわない様、気を遣い乍ら徐々に激しく愛撫の手を進める。
Lも総一郎の指使いに応える様に体温を上昇させてゆく。
「はっ…はっ…はっ…あ…外で…なんて初…めて…
恥ずか…し、あぁっ…でも…興奮しちゃいま…す」
「ここは穴場だから誰も来ないと思うが…
見られたらどうする?」
「いや…ぁん…そ…な…恥ずか…しい…!」
頬を紅潮させ恥じらう姿が益々総一郎の気を昂ぶらせる。
少しでも自分の姿を隠そうと総一郎にぴったりと寄り添うLの下腹部が硬く隆起しているのが総一郎の腹部に当たる感触で分かる。
総一郎は隆起したそれを衣服の上からそっと包み込んだ。
「あふっ…!あぁ…き…気持ちいい…っ!
あっあっ…あうぅ…ん!」
「そんなに大きな声を出して…誰かに聞かれたら何事かと見に来るぞ」
「や…見られるの…や…!
恥ずかし…あっあっあっ、は…ああぁん!!
いやっ、総…一郎さんの…意地…悪」
声を出さぬ様必死のLを総一郎は容赦なく責めあげる。
はちきれんばかりに硬くなったLのそれは総一郎の手の中で度々痙攣してみせた。
「そろそろこっちも可愛がって欲しいんじゃないのか?」
「ひぁっ、ぁぁ…ん、…あうっ、あうぅ…っ!
声…出ちゃう、や…聞か…れる…ぅ…はあっ!!あぁっ!あぁっ!」
「聞かれたくないならもっと声を落とせばいいだろう」
「いやっ…出来ない…出来…な…い、あぁっ!
出ちゃう〜、声っ、あっ、あぁっ、で…出ちゃうっ」
総一郎は普段はこんな意地悪はしないのだが、環境が変わり気分が違ったのかLの反応を楽しむ様に極部をいじり回した。
「さて、そろそろ本番いくか。
いい声で嘆いてくれよ?」
「や…!駄目…っ、お…願い…も…許して…誰かに…誰かに聞かれたら……ああぁっ!!」
「私のここはもうこんなだからそれは無理な相談だな。
第一今やめられて困るのはあなただろう?」
「は…あ…あ…………あ…!!」
総一郎に激しく突き上げられLはもう失神寸前である。
羞恥心も忘れ、殊更大きな声で喘いだ。
「いい声だ…やはり我慢はよくないな」
「はあっ…あっ…ああぁーーっ!
そっ、総一郎さ…ぁん…!イ……ク…イク!あぁっ!………!」
昇り詰め、ぐったりと総一郎にもたれかかるLにどうやら意識はない様である。
「しまった…やりすぎたか?(焦)」
意識を戻したLを総一郎は申し訳なさそうに抱き締める。
そんな総一郎にLは頬を膨らませ抗議した。
「もうっ、総一郎さん、どうして今日に限ってこんなに意地悪するんです!
私もう恥ずかしくて恥ずかしくて…」
「す、すまん。久し振りだったのでつい…
だがここは穴場だと云った筈だが…」
「だから何ですっ」
「実はここら一帯は知人の私有地で人など来る訳ないんだ」
「え…」
そう、総一郎は誰かに見られる事など有り得ないと知っていてあんな無茶をしたのだ。
それなのに一人恥ずかしがって、事の最中もその後も必死になって抗議していた事にまたも恥ずかしさを隠し得ないL。
その時彼の顔色は山の紅葉よりも紅かったと云う。
《終》