WJ作品
□デスノート〜第一部
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【合コン哀歌】
「おい夜神、今日女の子達誘って飲み会やるんだ。お前も来いよ」
「え?」
こいつは確か同じ学部の奴だ、名は何と云ったか…
「いや僕はそう云うのは…」
「何云ってんだよ、イケメンのお前が来ないと女の子の数揃わないだろ。お前強制参加な、ぜってー帰んなよ」
男はそれだけ云うと移動教室へと走り去った。
「参ったな」
まぁたまにはいいか…いや流河の事だ、飲み会に行くなんて云えば絶対監視の為について来る筈。
酔わせて素性を聞き出すなんてのも手か。
しかし流河の返事は意外なものだった―――
「私は行きませんから夜神君楽しんで来て下さい」
それじゃ困るんだよ、こっちはお前を酔いつぶす計画なんだから。
「そう云うなよ、僕だって渋々付き合わされてるんだから」
「嫌です行きません、絶対行きません!」
………?
なんでそんな頑なに拒むんだ?これは何かあるな。
『くくっ、おいライトこいつ実はすっげー酒癖悪いんじゃねーの?』
成程それなら面白いものが見れるかもな。
「流河、付き合わないってんなら今後捜査には一切協力しないぞ」
「え?そ、それは困ります」
「じゃあ来いよ」
「行ってもいいですけど…私は飲みませんからね」
まぁ行くだけ行けば後は女の子達が勝手につぶしてくれるだろう。
「な、なんだって?」
翌日僕はリュークから信じられない事を耳にした。
正体なくす程酔ったのは僕の方で、しかもつぶれて寝てる流河に『眠り姫は王子様のキスで起きる』とか訳分かんない事云いながらキスをした…?
あ、有り得ない…僕とした事がなんたる不覚!僕が?流河と?キス?有り得ない!!
そんなオイシイ思いをしたのに覚えてないなんて!!
『そっちかよ』
「リュークには分かるもんかあぁ!!」
後日Lからその話を聞いた総一郎が、その晩早速飲みに誘いお持ち帰りしたとかしなかったとか。
《終》