おそ松さん

□十四松の秘密2
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カラ松
「そう云えば十四松は高校デビューだった事が分かったが、一松はいつからああなんだ?あいつこそ昔はあんなじゃなかっただろう」

十四松
「高校デビューってなーにー?」

おそ松
「十四松はそこ気にすんな。つか確かに一松もいつの間にかあんなキャラだよな。エスパーニャンコのお陰で実は中身普通で闇要素なしってのは分かったけどさー」

チョロ松
「そうなんだよねぇ、たまに過激発言する事はあってもアブナイ奴呼ばわりする程のもんじゃなかったと思ったけどなー」


十四松
(…それは僕のせいだよ)

カラ松
「ああ、何がきっかけでアブナイキャラで売り出すようになったかが分からん」

トド松
「いや、売り出してはいないと思うけど…でもその前後位だよね、一松兄さんが急に可愛くなったのって」

十四松
(うん…カラ松兄さんへの恋心自覚しちゃったからね。恋して綺麗になるのは女の子だけじゃないんだよ)

トド松
「そうそう、思い出した!確か一松兄さんのクラスの女の子が云い出したんだよ。『一松君ってあんな顔してアブナイんだって』って。それからわっと噂が広がって。なんか周りから云われてその気になった節があるよね」

十四松
(それはあの娘が悪いんだよ…僕に一松兄さん宛のラブレター渡してくれなんて頼むから。兄さんをとられない為には『ああ見えてアブナイ奴だからやめた方がいいよ』って云うしかないじゃないか)

おそ松
「あー、云われてみれば一松が急に可愛くなったりしたもんだから、お兄ちゃん可愛い弟とられたくない一心で噂煽ったの思い出したわー。あれ?て事は犯人俺?」

十四松
(違うよ、僕だよ…)

カラ松
「男の目から見ても兄弟の目から見てもドキッとする程可愛かったのは認めるが、お前、兄として最低だな…イタ過ぎるわ」

おそ松
「うわ、それカラ松には一番云われたくなかったよ。でもキラッキラしてたのは一瞬だったよなー。噂が広がったあたりから一松の奴、急に落ちちゃって」

トド松
「うん、こんなアブナイ奴なんか誰も相手にする奴なんていないって云ってね…髪はぼさぼさ、着る服にも気を使わなくなっちゃって」

十四松
(そう、おそ松兄さんが煽ったから、兄弟の中でも『アブナイ奴』が定着しちゃったからね…誰に何を云われても気にする人じゃないけど、カラ松兄さんにもそう思われてる事に傷ついてたんだ)

チョロ松
「つかさっきから十四松静かだね」

十四松
「難しくて分かーんなーい」

おそ松
「うんうん、お前はそう云う奴だよ。難しい話はお兄ちゃんに任せときなさい」

トド松
「寧ろおそ松兄さんに任せたらまとまる話もまとまんないよ。結局いつから一松兄さんはああなの?あの女の子って何年の時のクラスメイトだっけ?」

カラ松
「アルバムだな」

チョロ松
「アルバムだね」














おそ松
「これいつ?」

カラ松
「七五三だな」

おそ松
「この時はまだ普通だな…小1」

一同
「普通」

おそ松
「小2」

一同
「普通」

おそ松
「小3?」

一同
「普通」

おそ松
「小4…小5…小6」

チョロ松
「全然変わんないね」

おそ松
「中一…中二…中三…ん!?」

一同
「ここだー!!!!」

おそ松
「え、急に?中二で急に可愛くなったの!?」

カラ松
「中二病デビューだったのか!」

トド松
「え、この可愛さは中二病に因るものなの!?」

十四松
(いや、カラ松兄さんに恋したせいなんだけど…いいや、もうそれで)

おそ松
「かあー、この頃の一松取り戻せねぇかな。いや、今も身悶えする程愛くるしいけど!」

トド松
「愁いを含んだ伏し目がちなとこが堪んないんだよねー」

チョロ松
「思わず支えたくなる頼りなげな猫背もー」

カラ松
「…………………(汗)一松、お前の貞操はこの俺が守…トド松「消すよ(邪魔者は)」

カラ松
「え…」

十四松
(一松兄さんをアブナイ奴呼ばわりして女の子のライバルは減らせたけど…この兄弟には通用しなかったんだよなー。寧ろ都合がよくなっちゃったんだよなー。何処で計算間違ったんだろなー(涙鼻水涎耳垂))


一松が感じていた十四松の闇は実は間違っていなかった様です。

【終】



◆あとがき◆
十四松の秘密シリーズ、OSO並みに続くかも(笑)

2016/04/27


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