おそ松さん
□十四松の秘密
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カラ松兄さんはいつも鏡を見てる。
みんなナルシストってドン退きしてるけど、カラ松兄さんが見てるのは自分の顔じゃなくて、一松兄さんの面影を探してるって事に気付いているのは僕だけ。
ホントは一松兄さんを見ていたいけどじっと見つめると怒るから、鏡の中の自分に一松兄さんに似たところを探してるんだ。
そして一松兄さんはカラ松兄さんを嫌ってるってみんな思ってるけど…ホントはそうじゃないって気付いてるのも僕だけ。
一松兄さんは…兄弟の中でカラ松兄さんが一番好きなんだ。
でも僕達が一松兄さんを他の誰にも渡したくなくてアブナイ奴アブナイ奴って云ってたら、一松兄さんはホントに自分がアブナイ奴なんだって思い込んじゃって…
そんなアブナイ奴に好かれてるってバレたらカラ松兄さんから退かれたり避けられたりするんじゃないかって、それが恐くて必死に気のない振りしてる。
だからあんな過剰反応しちゃうけど、実際には相思相愛。
互いに片思いしてるって事は僕だけが知ってる秘密。
だけど絶対教えてあげない。
二人が気付きさえしなければ、一松兄さんと『一番仲がいい兄弟』でいられるのは僕だから。
例え兄弟のままでも…僕が兄さんを独り占めしていられるから。
【終】
◆あとがき◆
「十四松って昔はこんなじゃなかったよなあ?」のあの境目でカラ松と一松の関係、そして自身の一松への恋心を自覚したとみてます。一松の一番であり続ける為にアホの子の振りをしてるとみたがどうか。
2016/04/25