腐向け

□Valentine day kiss
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「……バレンタイン?、なんだそれは??」前日、ラディッツはカリグラに2月14日のことを聞いた。
聞いてみるとやはり、彼は知らなかったようだ。バレンタインが発足したのは彼が死んで1000年近くたってからだ。知らないのも無理はないであろう。
きょとん、と首をかしげてきているカリグラにラディッツは少し息を吐いて教えた。
「……その、簡単に言うとな人が相手にチョコをやったりする日だ…」
「…チョコ?、あぁあの異常に甘いやつか。」あれは嫌いだとカリグラは顔を苦虫でもかみ潰したような顔をして言う。
カリグラはそこまで嫌いなものはない、しかしなぜか甘いものが異様に苦手で嫌いなのだ。見ただけでも今の顔つきのような表情を浮かべるし、しばらく不機嫌になる。
「あっあぁ…」
「で、何故それを俺に聞いたのだ?。ラディッツ」ビクッと唐突に聞いてきたカリグラにラディッツは驚いた。
「何でもないぞ、ただカリグラがその…知っているかどうか気になっただけだからな」
「?、そうか。まぁ俺は結構昔の人間だからな……新しいものを知れてよかったぞ」艶やかに彼は笑んで己に告げてくる。己はその顔にどきりと来るも同時に小さい刃物が刺さったような
痛みも感じた。

(これはどうするか…)カリグラと身体を交じあわせたあと、ラディッツは腰の痛みをこらえながらぱかりと隠していたチョコが入っている箱を開く。
母親からかつて教えてもらったことがあった。そして記憶から試行錯誤してつくったものだ。
彼がとても甘いものが苦手だということは知っている。だから、カカオを多めにして苦味のあるものにした。
(食べてくれんだろうな)食べてくれても彼のことだ、味覚を変えたりするだろ。
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